じゃじゃ馬トーナメント

じゃじゃ馬トーナメント

じゃじゃ馬トーナメントは、女子プロレス団体であるセンダイガールズプロレスリングによって定期的に開催されている、シングルのトーナメント戦です。この大会の最大の特徴は、出場資格がプロレスラーとしてのキャリアが短い選手に限定されている点にあります。具体的には、大会開催決定時点でデビューから原則として3年以内の選手たちが対象となります。これは、キャリアの浅い選手たちが自らの実力を試し、磨き、そして何よりも多くの観客の前で輝くための主要な舞台を提供することを主眼としています。

この大会は、単に技術を競うだけでなく、若い選手たちが他団体の同世代の選手と交流し、刺激を受ける貴重な機会ともなっています。そのため、センダイガールズプロレスリング所属選手のみならず、国内の様々な女子プロレス団体から将来を嘱望される選手たちが多数エントリーし、トーナメントを盛り上げています。

ルールと変遷

じゃじゃ馬トーナメントの試合形式やルールは、開催回によって一部変更が見られます。

初期の大会では、予選ラウンドは30分1本勝負、決勝戦は時間無制限1本勝負で行われていました。制限時間内に決着がつかなかった場合は、体重差による判定が行われ、軽量な選手が勝利するというユニークなルールが採用されていました。

しかし、2023年に開催された第5回大会からはルールが改定されました。新しいルールでは、1回戦が10分1本勝負、準決勝が15分1本勝負、そして決勝戦が30分1本勝負と、ラウンドごとに時間制限が短くなりました。時間切れ引き分けの場合の判定基準も変更され、キャリアのより浅い選手が勝ち上がる方式となりました。これは、よりスピーディーな展開を促しつつ、出場資格である「キャリアの浅さ」を勝敗判定にも反映させるという、若手育成トーナメントらしい趣旨が込められていると言えるでしょう。

過去の開催実績

じゃじゃ馬トーナメントはこれまでに複数回開催されており、それぞれの大会で記憶に残るドラマが生まれています。

記念すべき第1回大会は2008年にZepp Sendaiを会場として開催されました。この大会には、センダイガールズはもちろん、JWP、アイスリボン、エスオベーションなど多岐にわたる団体の選手が出場しました。当初予定されていた選手が欠場し、急遽アイスリボンの選手が参戦するなど、波乱もありました。決勝では、エスオベーションの松本浩代選手が優勝、センダイガールズの水波綾選手が準優勝となりました。

翌2009年の第2回大会は、アクセル（仙台港国際ビジネスサポートセンター）で開催。この回は、センダイガールズの仙台幸子選手が優勝を飾り、水波綾選手が2年連続で準優勝という結果となりました。

しばらく開催されませんでしたが、2020年に復活。この年は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、当初予定されていたスケジュールが大幅に変更され、2回戦以降が9月に延期されるという異例の事態に見舞われました。会場も宮城野区文化センターと新木場1stRINGに分かれて開催されました。大会は、Marvelousの星月芽依選手が優勝し、センダイガールズの愛海選手が準優勝となりました。

2021年の第4回大会は、後楽園ホール、刈谷市産業振興センター、新宿FACEと複数の会場を使用して行われました。この大会では、ワールド女子プロレス・ディアナの梅咲遥選手が優勝、センダイガールズの岡優里佳選手が準優勝を果たしました。

そして、ルールが改定された2023年の第5回大会は、新木場1stRINGと新宿FACEで開催。エボリューションのZONES選手が優勝し、Alma Libreの鈴木ユラ選手が準優勝となりました。

直近では2024年の第6回大会が、新木場1stRINGと仙台PITを会場に行われ、エボリューションのChi Chi選手が優勝、スターダムのさくらあや選手が準優勝という結果を残しています。

これらの大会を通じて、多くの若手選手が経験を積み、その後のキャリアにおいて重要なステップとしています。じゃじゃ馬トーナメントは、未来の女子プロレス界を担う才能を発掘し、育成する上で欠かせない存在となっています。

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