点字毎日

点字毎日について

点字毎日（てんじまいにち）は、毎日新聞社が発行する視覚障害者向けの週刊新聞です。略称は『点毎』（てんまい）で、点字版と活字版が同時に刊行されています。この新聞は、公式サイトによれば、世界で最も長い歴史を持つ点字新聞として知られています。

創刊の歴史

点字毎日の創刊は1922年（大正11年）5月11日に遡ります。当時の大阪毎日新聞社（現在の毎日新聞大阪本社）が、大阪市北区堂島に新社屋を設立する記念事業の一環として始まりました。本山彦一の提唱で中村京太郎が編集長となり、創刊されたのは『點字大阪毎日』（てんじおおさかまいにち）という題号です。この創刊号は800部が発行されました。

創刊以来、点字毎日は視覚障害者の福祉や文化の向上に大いに貢献してきました。特に、点字教科書の製作や選挙での点字投票の実現に対する協力は、多くの視覚障害者にとってありがたい支援となっています。

内容と編集

点字毎日の特徴は、その記事内容が毎日新聞本紙からの転載ではなく、点字毎日編集部が視覚障害者に関連する福祉、教育、文化、生活などのテーマについて独自に取材・編集したものである点です。このアプローチにより、視覚障害者が求める情報をより充実した形で提供しています。

編集及び製本は、大阪毎日時代に設立された伝統を受け継ぎ、現在も毎日新聞大阪本社で行われています。この地域での根底の支えにより、点字毎日は多くの支持を集めてきました。

発展と多様性

点字毎日は、その運営の中で新しい展開を見せてきました。1998年（平成10年）には、点字毎日の内容を活字にした『点字毎日活字版』が創刊されました。これはタブロイド形式で発行される活字版で、視覚障害者以外の人々にも点字毎日の内容を広く知ってもらう狙いがあります。その後、2005年（平成17年）には、点字毎日の2週間分の記事を音声化し、CDに収めた『点字毎日音声版』も発行されました。このように、点字毎日は視覚障害者に向けた情報提供の方法を多様化させ、より多くの人々に情報を届ける努力を続けています。

関連項目

点字毎日は日本における重要な情報源となっており、他にも視覚障害者向けに発行されている点字新聞として『点字しんぶん赤旗』や、中村京太郎が発行していた点字新聞『あけぼの』などがあります。また、点字毎日は1963年度に菊池寛賞、1968年度には朝日賞を受賞するなど、その功績が評価されています。

まとめ

点字毎日は、視覚障害者の福祉や文化の向上に寄与するために設立された新聞であり、視覚障害者自身が重要な情報を得るための貴重なリソースです。その歴史ある運営と独自の記事作成によって、点字毎日は多くの人々に親しまれ続けています。

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