烏川村

長野県安曇野市堀金烏川地区：烏川村の歴史と自然

安曇野市堀金烏川地区は、かつて存在した烏川村（からすがわむら）の区域に相当します。北アルプスの雄大な山々に抱かれ、烏川が流れるこの地は、豊かな自然と歴史を兼ね備えています。本稿では、烏川村の歴史と地理的特徴について詳細に解説します。

壮麗な山々と清流：烏川村の自然環境

烏川村は、険しい山々に囲まれた地域でした。村の周辺には、古城山、前常念岳、常念岳、蝶ヶ岳、大滝山、鍋冠山、角蔵山といった標高の高い山々が連なり、変化に富んだ景観を作り出しています。これらの山々は、豊かな森林資源と多様な動植物の生息地として、地域の生態系を支えています。

そして、村の中心部を流れる烏川は、この地域の生活に欠かせない水源でした。清流は農業用水として利用され、人々の暮らしを潤してきました。また、烏川には拾ヶ堰という堰があり、水資源の有効活用に役立っていました。この堰は、地域の農業発展に貢献した重要な水利施設として、歴史的な価値も持っています。

明治から昭和への変遷：烏川村の行政区域

烏川村の歴史は、明治時代初期にさかのぼります。1873年（明治7年）、筑摩県安曇郡にあった岩原村、上堀金村、下堀金村、中堀新田の4つの村が合併して烏川村が誕生しました。その後、1876年（明治9年）には長野県、1879年（明治12年）には南安曇郡に所属が変更されました。

1889年（明治22年）の町村制施行により、烏川村は単独の自治体として発足。地域住民による自主的な行政運営が始まりました。しかし、烏川村は昭和30年（1955年）4月1日、隣接する三田村と合併して堀金村となりました。この合併により、烏川村は歴史の幕を閉じました。

烏川村は、短いながらも独自の行政組織を持ち、地域社会を形成していました。その歴史は、現在の安曇野市堀金烏川地区の礎となっています。 安曇野市の発展の歴史を理解する上で、烏川村の存在は欠かせないものと言えるでしょう。

参考文献

角川日本地名大辞典 20 長野県

関連項目

長野県の廃止市町村一覧

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