無常院 (長野市)

無常院は、長野県長野市安茂里小市に位置する浄土宗鎮西派の寺院です。菩提山と号し、南泉寺とも呼ばれています。この寺院は、信濃三十三観音霊場の第十二番札所であり、善光寺七寺の一つとして数えられることもあります。

歴史

寺伝によれば、無常院は永承3年（1048年）に天台宗の寺院として誓林坊が開山したとされています。当初は中御所に位置していましたが、時を経て衰退しました。その後、天正2年（1574年）に慶誉上人によって堂宇が移転・再建され、浄土宗の寺院として再興されました。これにより、無常院は中興を迎えることとなりました。

本尊と寺紋

本尊として安置されているのは、銅造阿弥陀如来像です。この像は一光三尊形式で、善光寺仏として知られています。鎌倉時代中期に制作されたと推定され、現在は秘仏として大切にされています。この阿弥陀如来像は長野市指定文化財にも指定されています。また、無常院は善光寺と同じ立葵の寺紋を使用しています。

子育観音

境内の観音堂には、馬頭観世音菩薩が安置されており、「子育観音」として広く信仰を集めています。この馬頭観音は、信濃三十三観音霊場の札所としての役割も担っています。

境内

現在の本堂と庫裡は、弘化4年（1847年）の善光寺地震で倒壊した後、嘉永3年（1850年）に再建されたものです。山門は元禄時代の鐘楼門であり、その脇には六地蔵が並んでいます。観音堂には、馬頭観音が安置されています。

御詠歌

無常院には、以下のような御詠歌が伝わっています。

中見堂　参りて拝む　ありがたや　よきもあしきも　もらし給ふな

参考文献

無常院に関する情報は、以下の文献でも確認できます。

『探訪 信州の古寺 浄土教・日蓮宗』1996年 郷土出版社
『信濃三十三番札所みちを歩く』2008年 信濃毎日新聞社出版部

関連情報

無常院は、善光寺七名所の一つとして知られています。

外部リンク

無常院 浄土宗 - 全国善光寺会

この情報は、無常院の歴史、信仰、境内に関する詳細な情報を提供しています。

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