無我 (プロレス)

無我は、新日本プロレスの藤波辰爾が「1800年代の伝統あるプロレスを蘇らせる」というコンセプトのもと、プロデュースしたプロレス興行です。原点回帰ともいえるその試みは、往年のプロレスファンを中心に多くの支持を集めました。

無我の概要

藤波辰爾が提唱したクラシカルプロレスへの原点回帰というコンセプトは、当時のプロレス界において新鮮なものでした。技巧や駆け引きを重視した試合展開、シンプルなルールなどが特徴で、古き良き時代のプロレスを彷彿とさせるものでした。

主要参戦選手

無我には、藤波辰爾を筆頭に、西村修、倉島信行、正田和彦、竹村豪氏といった選手が所属していました。また、アル・スノー、ジョー・マレンコ、スティーブ・カーン、タリー・ブランチャード、チャボ・ゲレロ、トニー・セント・クレアー、ドリー・ファンク・ジュニア、ブライアン・ブレアー、ボブ・バックランドなど、海外からのベテラン選手も多数参戦し、その試合で会場を盛り上げました。

花鳥風月無我伝承

「無我」の商標権を持つ西村修は、「花鳥風月無我伝承」というプロレス興行をプロデュースしました。2016年3月13日には、シアタープロレス花鳥風月のブランドとして、東京タワースタジオで旗揚げ戦が開催されました。

花鳥風月無我伝承には、西村修自身も出場したほか、矢郷良明（矢郷道場兼任所属）といった選手が所属しています。

その他

1996年10月10日、ザ・グレート・サスケがみちのくプロレス両国国技館大会にて「竹脇（たけわき）」という興行を開催しました。これは、俳優の竹脇無我に由来する興行名です。サスケは興行開催にあたり藤波辰爾に断りを入れましたが、藤波は「別にいいけれど…どうして?竹脇ってサスケくんの本名なの?」と、その意図を理解していなかったというエピソードが残っています。

無我は、藤波辰爾のプロレスに対する情熱と、原点回帰への想いが込められたプロレス興行でした。そのコンセプトは、多くのプロレスファンに共感を与え、現在もなお、その影響は様々な形でプロレス界に残っています。

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