無責任遊侠伝

無責任遊侠伝

1964年に制作された『無責任遊侠伝』は、クレージーキャッツが主演する人気映画の一つです。この作品は1964年7月11日に公開され、カラーで87分間の上映時間を持っています。シリーズの第4作目であり、前作『香港クレージー作戦』に引き続き、香港とマカオでのロケが行われました。この映画の監督は杉江敏男で、彼は以前の作品『香港クレージー作戦』に続いて、本作も手掛けています。また、監督自らが劇中で競馬場の客役としてカメオ出演する点も注目すべきです。

本来は『無責任遊侠伝 出たとこ勝負』のタイトルで、1964年3月に公開される予定でしたが、主演の植木等が病に倒れたため、制作は一時中断。その結果、公開日が7月11日まで延びました。この影響により、映画内のキャラクターたちの衣装には夏服と冬服が混在するという不思議な現象も見られます。

物語は、負け知らずの運の良い男、上田ヒトシが主人公です。彼は賭け事を愛し、仕事先で阿波商事の常務・花木と、花嫁の靴やヒップのサイズにまつわる賭けを繰り広げますが、その結果、結婚式が台無しになり、職を失うことになります。恋人のカネ子や花木の懇願により、サラリーマンとして働くことになった上田は、来日した富豪のバイヤー、ヘッケル氏との商談を得意の賭け事を通じてまとめます。しかし、ヘッケルが契約金を持ち逃げしたことが、物語の転機となります。

実はヘッケルはマカオの悪党、張天玉の取り巻きであり、彼の真の狙いは上田が知り合った陳兄妹が経営するカジノを乗っ取ることでした。この事実を知った上田と花木は、契約金やカジノを取り戻すために、マカオへと向かうことになります。

この映画では、ヒロインとして浜美枝が常連として参加し、サブヒロインには香港の新進女優、白冰が谷の妹役で登場します。また、助演には『香港クレージー作戦』の淡路恵子、有島一郎や、特撮映画『ゴジラ』などで知られる平田昭彦がマカオマフィアのボス役で出ているなど、多彩なキャストが揃っています。

スタッフとキャスト

製作は渡辺晋と安達英三朗が担当し、脚本は池田一朗が書いています。音楽は萩原哲晶と宮川泰が手掛け、撮影は完倉泰一が行いました。さらに、監督の杉江敏男はこの作品でのキャメオ出演が話題となりました。

主なキャストには次のような人物が含まれています：上田ヒトシを演じる植木等、花木常務のハナ肇、犬養課長の犬塚弘、鈴木係長の安田伸などがいます。特に、マカオのボス・張天玉役の平田昭彦は、彼の登場が観客にインパクトを与えました。

楽曲

映画中には「バクチは死んでもやめられない」という植木等の歌が流れ、彼の代表曲の一つとなっています。その他にも、「無責任数え唄」など、後のヒット曲の原曲となる楽曲が含まれています。

同時上映と外部リンク

本作品は『悪の紋章』と同時上映され、多くの観客を楽しませました。映画個々の詳細は、allcinemaやKINENOTEといった外部リンクで確認できます。

『無責任遊侠伝』は、ユーモアとドラマが詰まった魅力的な作品で、多くの人々に愛され続けています。

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