無量寿経優婆提舎願生偈註

『無量寿経優婆提舎願生偈註』（むりょうじゅきょううばだいしゃがんしょうげちゅう）は、仏教の重要な文献であり、一般には『往生論註』または『浄土論註』として知られています。この書物は、天親（てんじん）によって著された『無量寿経優婆提舎願生偈』（むりょうじゅきょううばだいしゃがんしょうげ、通称『往生論』または『浄土論』）に対する、曇鸞（どんらん）による注釈書です。

『往生論』は、浄土教の根本経典である『仏説無量寿経』を解説したものであり、その『往生論』に対して、曇鸞がさらに詳細な解釈を加えたものが、この『無量寿経優婆提舎願生偈註』です。つまり、この書物は『仏説無量寿経』に対する再注釈とも言えるでしょう。

この書物の内容は、浄土に往生するための因（原因）も、その結果である果（結果）も、すべて阿弥陀如来の本願（他力）によるものであると説いています。この他力本願の思想は、後の浄土教の教義の根幹をなすものであり、非常に重要な意味を持っています。

構成は、「上巻」と「下巻」の全2巻で構成されており、大正新脩大蔵経においては、第40巻に収録されています。この書物を通じて、阿弥陀如来の救済に対する深い理解を得ることができます。

この文献は、浄土教の教えを深く理解するための重要な資料であり、浄土教に関心のある人々にとっては必読の書と言えるでしょう。

参考文献

SAT DB（大正新脩大藏經テキストデータベース） 律疏部・論疏部 Vol.40 『無量壽經優婆提舍願生偈註』卷上
SAT DB（大正新脩大藏經テキストデータベース） 律疏部・論疏部 Vol.40 『無量壽經優婆提舍願生偈註』卷下

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