熊代昭彦

熊代昭彦について

熊代昭彦（くましろあきひこ）は、1940年2月21日生まれの日本の政治家であり、元厚生官僚です。彼は岡山県御津郡一宮村尾上（現在の岡山市北区尾上）で農家の家庭に生まれました。岡山県立岡山操山高等学校を卒業後、東京大学法学部を経て、1963年に厚生省に入省しました。最初は薬事課に配属され、その後年金局や援護局などで数多くの要職を歴任しました。

1969年にはウィスコンシン大学大学院で政治学修士の学位を取得するため留学し、帰国後は政治家としての道を歩むことになります。1993年の第40回衆議院議員総選挙で自民党公認の候補として岡山県第1区から出馬し、最下位でありながら初当選を果たしました。以降、彼は衆議院議員を4期務め、厚生族議員として活躍しました。

政治キャリア

熊代は、小渕派や橋本派に所属し、特に橋本龍太郎元首相の側近として知られています。2002年には第1次小泉内閣で内閣府副大臣（規制改革、沖縄及び北方対策担当）および内閣総理大臣補佐官（行政改革担当）として重責を担いました。しかし、彼は2005年、郵政民営化法案に反対票を投じ、これが引き金となり自民党の公認を失いました。そのため、この年の総選挙には出馬を断念せざるを得なくなります。

熊代はその後、国民新党に参加し、2007年には比例区から参議院に挑戦するも落選しました。2009年にも無所属で衆議院選挙に立候補しましたが、再び落選してしまいます。

2010年には地域政党「市民の党」を設立し、代表として岡山市議会議員選挙に挑んだ結果、当選を果たしました。次の年には、教育再生や税制改革を掲げて岡山市長選挙に立候補しましたが、落選しました。これに伴い、公職選挙法違反の疑いで書類送検される事態に発展しました。

その後の活動

2015年、再び岡山市議会議員に当選し、2期目の活動をスタートさせましたが、同年末には市長選での法違反が確定し市議の職を失います。2018年には公民権が回復し、党名を「自由と責任の会」に変更して政治活動を再開しました。

2019年には岡山市議選において最下位で当選し、議会では一人会派として活動しましたが、2023年の選挙では次点で落選しました。

政策と信念

熊代は選択的夫婦別姓制度の導入に賛成しており、岡山市長選挙では「岡山市を美しい大都会に」というスローガンのもと、様々な改革を掲げました。具体的には、市職員数の削減、議員定数の見直し、地域区長の公選制の導入といった政策を提案しました。また、国の政策にも影響を与えるよう、JR吉備線のLRT化などにも尽力しました。

人物

彼の信条には「強くあれ。雄々しくあれ」という旧約聖書の言葉があり、趣味はフルマラソン、テニス、ゴルフ、読書、英会話など多岐にわたります。内村鑑三やエイブラハム・リンカーンを尊敬し、平穏な家庭を築いています。妻と二男一女の5人家族で、クリスチャンとして活動している点も特徴です。著書には「福祉の心、政治の心」があり、福祉に関する深い思索を反映させています。彼の多様なキャリアと信念は、岡山市の政治において一貫した影響を持ってきました。

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