片山和之

片山和之（かたやま かずゆき）

片山和之は、1960年5月5日生まれの日本の外交官です。現在は、日本台湾交流協会台北事務所の代表を務めています。広島県福山市出身で、そのキャリアは国際政治と外交の分野で多岐にわたります。

学歴と初期のキャリア

1979年に広島大学附属福山高等学校を卒業後、京都大学法学部に進学し、1983年に卒業しました。同年、外務省に入省し、外交官としての道を歩み始めます。その後、1984年から1986年にかけて香港中文大学、北京語言学院、北京大学で語学留学を経験。さらに、1987年にはスタンフォード大学大学院およびハーバード大学大学院で学び、ハーバード大学大学院で修士号（地域研究）を取得しました。

外交官としてのキャリア

片山氏は、1987年6月に在中華人民共和国日本国大使館の二等書記官としてキャリアをスタートさせました。その後、外務省本省では経済局やアジア局で要職を歴任し、天皇皇后両陛下の御訪中準備にも携わりました。1996年には内閣官房副長官秘書官として橋本内閣を支えました。

海外勤務としては、中国、アメリカ、マレーシア、ベルギーなどの日本大使館で勤務し、要職を歴任。2006年には在マレーシア日本国大使館公使、2008年には在中国日本国大使館公使（経済部長）、2010年には在ベルギー日本国大使館公使（次席）を務めました。その間、2007年から2011年にはマラヤ大学大学院で博士課程を修了し、国際関係論の博士号を取得しています。

2013年9月には在デトロイト日本国総領事、2015年8月には在上海日本国総領事を歴任。2019年から2020年には外務省研修所所長を務め、後進の育成にも尽力しました。2020年7月から2023年10月には、駐ペルー特命全権大使としてペルーとの関係強化に貢献しました。2023年11月からは、日本台湾交流協会台北事務所代表として、日本と台湾の関係発展に尽力しています。

学会活動と同期

片山氏は、日本国際政治学会の会員としても活動しています。外務省の同期には、相川一俊（EU大使）、相星孝一（韓国大使）、尾池厚之（ジュネーブ代表部大使）、金杉憲治（中国大使）など、多数の著名な外交官がいます。

著書

片山氏は、外交官としての経験を活かし、以下の著書を執筆しています。

『ワシントンから眺めた中国』（2003年、東京図書出版）
『対中外交の蹉跌―上海と日本人外交官』（2017年、日本僑報社）
『歴史秘話外務省研修所―知られざる歩みと実態』（2020年、光文社新書）
『遙かなる隣国ペルー 修交150周年 太平洋が繋ぐ戦略パートナーシップ』（2022年、東京図書出版）
「China's Rise and Japan's Malaysia Policy」（2013年、University of Malaya Press）

これらの著書は、片山氏の外交官としての深い洞察力と国際情勢に対する理解を示すものとして、高く評価されています。

関連情報

片山氏の活動や著書に関する情報は、以下のウェブサイトやインタビュー記事、動画などでも確認できます。

（中国特集）ペルーから見た中国 - 2021年2月25日
在上海日本国総領事館 前総領事 片山 和之 氏 インタビュー！ - 2018年7月5日
片山和之 在上海総領事 著者と語る『対中外交の蹉跌　上海と日本人外交官』 - 2017年8月3日

片山和之氏は、長年にわたる外交官としての経験と、国際情勢に対する深い見識を持ち合わせており、今後の活躍も期待されています。

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