牧田諦亮

牧田諦亮（まきた たいりょう、1912年 - 2011年）は、昭和から平成にかけて活躍した日本の僧侶であり、中国仏教史研究者として著名な人物です。彼の業績は、中国仏教史研究に多大な影響を与えました。

略歴

1912年、牧田諦亮は滋賀県岩根村（現在の湖南市）で誕生しました。生家は野洲市の浄土宗念仏寺であり、幼少の頃から仏教に親しむ環境で育ちました。小学校入学と同時に、京都の寺町にある乗願寺の岩井真亮に師事しました。

佛教専門学校（現在の佛教大学）を卒業後、大谷大学文学部東洋史学科に進学し、1936年に卒業。その後、京都帝国大学文学部東洋史選科に進み、1939年に修了しました。これらの学歴からも、早くから東洋史、特に仏教史研究への道を志していたことがうかがえます。

東洋史研究者としての活動

1942年、牧田諦亮は中国に渡り、上海東亜同文書院大学の助手に就任しました。終戦後の1946年には、東方文化学院京都研究所の助手に採用され、研究者としてのキャリアを本格的にスタートさせました。1949年に同研究所が改組されると、その後継機関である京都大学人文科学研究所の教授に就任し、長年にわたり教鞭を執りました。1976年に同研究所を退任後、岐阜教育大学教授を務めました。

研究者として、教育者として、多くの人材育成に貢献しました。1997年には、埼玉工業大学常任理事・学園長に就任し、教育界に貢献しました。また、宗門においては、浄土宗勧学という要職を務めました。

受賞と栄典

1994年、長年の仏教研究に対する貢献が認められ、仏教伝道文化賞を受賞しました。

研究内容と業績

牧田諦亮の専門は仏教史であり、特に中国仏教史を専門としていました。中国と日本の浄土教史や疑経について幅広く研究を行い、数多くの論文や著書を発表しました。彼の研究は、中国仏教史研究における重要な ভিত্তি（bhitti、基礎）となっています。

著作

牧田諦亮は、数多くの著作を執筆しました。

著作集

『牧田諦亮著作集』(全8巻) 臨川書店 同・編集委員会 編（落合俊典・船山徹 ほか全10名）

共著

『曇鸞・道綽』(浄土仏教の思想 4) 講談社 1995年

このほか、多数の論文を発表しています。

外部リンク

牧田諦亮　『新纂浄土宗大辞典』Web版
「追悼 牧田諦亮先生」『仏教史学研究』54-2, 2012年, 75-77頁.
* 牧田文庫

牧田諦亮の研究は、没後もなお、仏教研究者や歴史研究者に多大な影響を与え続けています。

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