牧野光則

牧野光則（まきの みつのり）

牧野光則は、1988年4月16日に和歌山県和歌山市で生まれ、現在も将棋棋士として多くのファンに支持されています。木下晃七段の門下生であり、棋士番号は279です。ここでは、彼の棋歴、棋風、人物像について詳しく触れていきます。

棋歴

彼の将棋のキャリアは、幼少期から始まります。1997年から1999年にかけて、和歌山大学教育学部附属小学校に在学中に、「第22・23・24回小学生将棋名人戦」に出場。特に第23回では西日本ベスト12に進出し、第24回ではベスト8に入った実績があります。この大会では、のちにプロ棋士となる高崎一生や船江恒平といった名だたる棋士と対戦経験があります。

1999年の秋、彼は小学5年生にして奨励会に入会し、2005年の後期から三段リーグに参加します。2009年度後期においては、15勝3敗の成績を上げ、14勝4敗の2位として2010年4月にプロ入りを果たしました。

プロ入り後の成績として特に際立っているのは、2012年の第53期王位戦です。予選を突破し挑戦者決定リーグに進出するも、藤井猛との対局で敗れ、リーグ残留はならなかったものの、彼の能力が注目されました。

また、2018年の竜王戦6組ランキング戦では、戦後公式戦最長手数となる420手の持将棋が成立し、注目を集めました。これは将棋界においても記録的な対局であり、その持将棋局は名局賞特別賞を受賞しました。竜王戦では何度も昇級を目指しますが、土佐浩司や上村亘との対局で昇級を逃したこともありました。しかし、2019年には自身初の5組昇級を果たしました。

棋風

彼の棋風は「居飛車党」に分類され、攻撃的なスタイルを持つことが特徴です。序中盤でじっくりと考えてから、終盤では限られた時間内でも確かな力を発揮することができます。特に、彼は糸谷哲郎との親交を持ち、彼が考案した「糸谷流右玉戦法」をともに用いることが知られています。

人物

身長182cmと、将棋棋士の中でも特に長身である牧野光則。彼はプロ入り時に、将棋に対する考えを述べることなく詩を寄稿したことがあり、その文才も評価されています。2018年からはTwitterを通じて、自身の詩的な表現を発信しています。特に、藤井聡太との初手合前夜に行った独特のツイートが話題となりました。

また、彼は関西を中心に中将棋の差し手としての活動も行い、さらには連珠五段の実力を持つことでも知られています。2020年には連珠名人戦予選を通過し、名人挑戦権を争うA級リーグに参加するなど、幅広い活動を展開しています。

昇段履歴

• - 1999年09月：6級（奨励会入会）
• - 2003年01月：初段
• - 2005年08月：三段（奨励会三段リーグ参加）
• - 2010年04月：四段（プロ入り）
• - 2015年02月：五段（公式戦100勝達成）
• - 2021年02月：六段（公式戦120勝達成）

主な成績

• - 第42回（2014年度）名局賞特別賞：第46期新人王戦2回戦（都成竜馬戦）341手
• - 第45回（2017年度）名局賞特別賞：第31期竜王戦6組ランキング戦（中尾敏之戦）420手

没入感のある将棋の世界において、牧野光則は確固たる地位を築き、今後の活躍が期待されます。彼の成長を見守りながら、将棋界の新たな歴史を共にたどっていくことを楽しみにしています。

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