牧駅 (大分県)

牧駅：大分市の住宅地に佇む、日豊本線の駅

大分県大分市大字牧にあるJR九州日豊本線の牧駅は、周辺住民の強い要望によって誕生した駅です。大分駅と高城駅間の距離が長く、最寄りの駅まで2km以上も離れていたことから、利便性向上を求める声が上がり、新駅設置運動が展開されました。その結果、1987年2月22日、大分駅と共に牧駅が開業。当初は駅員無配置の旅客駅でしたが、利用者の増加に伴い、駅舎の改築や業務委託化を経て、サービス向上に努めてきました。

歴史：住民の願いから生まれた駅

開業前の大分駅～高城駅間は、駅間距離が長く、地域住民にとって不便な状況でした。この問題を解消するため、地元住民による新駅設置運動が活発に行われ、その結果、牧駅が開業することとなりました。 開業当初は1日400人程度の利用者でしたが、1993年には700人を超えるまでに増加。これに伴い、駅舎の改築と業務委託化が行われ、駅員の配置時間も延長されました。これにより、乗車券の購入範囲も拡大し、利便性が大きく向上しました。その後、2012年にはICカード『SUGOCA』の利用が可能となり、さらに利便性が向上しました。しかし、2018年には駅遠隔案内システム「ANSWER」の導入に伴い、無人駅となりました。

駅構造：コンパクトな単式ホーム

牧駅は、大分鉄道事業部大分車両センターの近くにある地上駅で、単式ホーム1面1線からなるシンプルな構造です。小倉駅から初めて上下列車の交換ができない駅でもあります。駅舎はホームの北側に位置し、コンパクトな設計となっています。ICカード『SUGOCA』は利用可能ですが、出入場とチャージのみの対応です。

利用状況：地域住民の足として

2022年度の1日平均乗車人員は617人です。これは、駅周辺が住宅地であることを反映した数字といえるでしょう。周辺住民にとって、通勤や通学、買い物の足として重要な役割を果たしていると考えられます。

駅周辺：大分市郊外の住宅地

牧駅周辺は、大分市郊外の住宅地が広がっています。静かな環境の中に位置し、落ち着いた雰囲気です。駅近くには大分バスの停留所がいくつかありますが、駅前まで乗り入れる路線はありません。最寄りのバス停までは徒歩で数分かかるため、公共交通機関の利用には工夫が必要です。

バス路線：複数の停留所、しかし駅前乗り入れなし

駅周辺には大分バスの停留所がいくつか存在しますが、牧駅前に乗り入れる路線はありません。利用者は、最寄りのバス停まで徒歩で移動する必要があります。停留所は、県道沿い（大分県道685号線）と、大分車両センター側の2ヶ所に分散しています。

隣の駅

大分駅
高城駅

まとめ：地域に密着した小さな駅

牧駅は、住民の強い要望によって誕生し、地域に密着した小さな駅です。コンパクトな構造ながら、ICカード対応や駅舎の改築など、利用者の利便性向上のための努力が続けられてきました。無人化された現在も、地域住民の生活を支える重要な役割を担っています。今後も、地域住民のニーズに応え、より便利な駅として発展していくことが期待されます。

もう一度検索