犬鳴山 (福岡県)

犬鳴山：歴史と自然が織りなす神秘の山

福岡県宮若市犬鳴にそびえ立つ犬鳴山は、標高583.6メートル。古くは「熊ヶ城」とも呼ばれ、その名残から歴史の深さを感じさせる山です。犬鳴山は、福津市、古賀市、宮若市、糟屋郡篠栗町、久山町の3市2町にまたがる犬鳴連峰の一角を担っています。

犬鳴山の地理

犬鳴山は、犬鳴ダムの西側に位置し、犬鳴連峰の北側には西山、見坂峠、中央には犬鳴峠、南側には猫峠、鉾立山、菅岳が連なっています。これらの山々が織りなす景観は、四季折々の自然美を堪能できるトレッキングコースとしても人気です。

古城としての歴史

犬鳴山は、その古名である熊ヶ城（熊ノ峯）からもわかるように、かつては城郭が築かれていた場所でした。天文11年（1542年）には、豊後の大友勢が筑前に侵攻した際、宗像大宮司家の武将・黒瀬越中守が城代としてこの地を守備したという史伝が残っています。馬場や沓洗といった地名は、当時の名残をとどめており、館原という地名は城主の居宅があったことに由来すると伝えられています。

修験道の聖地

犬鳴山地は、宝満山修験道の行場としても知られ、「三部四重の大曼荼羅」と称される霊地でした。犬鳴山の周辺は、仏部、蓮華部、金剛部というように、修験道における重要な要素が配置されていたと考えられています。この地を訪れると、歴史的な背景だけでなく、精神的な深みを感じることができるでしょう。

登山コース

犬鳴山には、様々な登山コースが整備されており、体力や好みに合わせて選ぶことができます。

藤七谷（犬鳴峠旧道の登山口）
猪野岐れ
椿峠
鹿見岐れ
鉄塔
番兵跡
薦野峠（犬鳴御別館北側の西山登山口）
河原之河内（犬鳴峠旧道の登山口）

これらのコースは、豊かな自然を満喫しながら、歴史的な名残を辿ることもできる魅力的なルートです。

周辺情報

犬鳴山の周辺には、以下のような関連スポットがあります。

西山 (宮若市・古賀市)
犬鳴
犬鳴峠
犬鳴川 (福岡県)
犬鳴ダム
犬鳴御別館
吉川村 (福岡県)
犬鳴村伝説

これらのスポットも合わせて訪れることで、犬鳴山の魅力をより深く理解することができるでしょう。

犬鳴山は、豊かな自然と歴史が融合した、魅力あふれる山です。登山やハイキングを通じて、その魅力を体感してみてはいかがでしょうか。

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