獨協医科大学埼玉医療センター

獨協医科大学埼玉医療センター

獨協医科大学埼玉医療センター（どっきょういかだいがくさいたまいりょうせんたー）は、埼玉県越谷市南越谷二丁目に位置する、学校法人獨協学園が運営する大学病院です。地域の中核的な医療機関として、高度な医療サービスを提供しています。

沿革

当センターは、1984年6月21日に「獨協医科大学越谷病院」としてその歩みを始めました。開院後、医療機能の拡充が図られ、1989年にはペインクリニックが開設されました。1990年代後半には、脳神経外科や泌尿器科といった専門診療科が開設され、救命救急センターが1998年5月11日に設置されるなど、急性期医療体制の整備が進められました。2001年には三次救急指定を受けるなど、救急医療における重要な役割を担うことになります。

2000年代に入ると、精神科（現在のこころの診療科）、皮膚科といった診療科も加わり、診療領域が拡大しました。医療の質についても、2004年に日本医療機能評価機構による病院機能評価の認定を取得するなど、継続的な改善が行われています。同年には臨床研修指定病院にも認定され、若手医師の育成にも力を入れています。

専門医療体制の強化として、2008年には地域がん診療連携拠点病院に指定され、腫瘍センターを設置するなど、がん医療提供体制が充実しました。また、感染防止対策室や臨床工学部の設置、HCU（高度治療室）の設置など、医療体制を支える部門や設備も強化されました。

2010年代には、様々な専門センターが設置されました。例えば、乳腺センター、内視鏡センター、透析センター、附属腎・予防医学センターなどが挙げられます。これにより、特定の疾患や治療法に対する専門性の高い医療が提供できる体制が構築されました。また、診療科の名称変更や再編も行われ、より患者さんの視点に立った医療提供を目指しています。

そして、2017年11月15日には、「獨協医科大学埼玉医療センター」へと名称が変更されるとともに、許可病床数も923床に拡大され、より大規模な医療機関として地域医療への貢献を深化させています。

診療体制と機能

当センターは、内科系、外科系、小児科、産科婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、脳神経外科、泌尿器科、放射線科、ペインクリニック、救急医療科、こころの診療科、皮膚科、リハビリテーション部など、幅広い診療科を擁しています。これらの診療科が連携し、多様な疾患に対応できる体制が整っています。

医療機関としての機能についても、保険医療機関や労災保険指定医療機関、指定自立支援医療機関といった基本的な指定に加え、救命救急センター、災害拠点病院、がん診療連携拠点病院、臨床研修指定病院など、重要な公的指定を多数受けています。また、DMAT（災害派遣医療チーム）や埼玉県特別機動援助隊（埼玉SMART）にも登録されており、災害発生時には専門チームを派遣するなど、地域社会の安全確保にも貢献しています。

受診に関する情報

当センターは特定機能病院ではないものの、大学病院として高度医療を提供しているため、紹介状を持たずに初診で受診する場合には、医療費とは別に初診時選定療養費として9,900円（2023年4月現在）が加算されます。支払い方法については、現金のほか、クレジットカードやデビットカードが利用可能です。

交通アクセス

交通の便が良い立地も特徴です。東武鉄道伊勢崎線の新越谷駅およびJR武蔵野線の南越谷駅から、いずれも徒歩約3分という近距離にあり、公共交通機関を利用して容易にアクセスできます。

関連事項

当センターは、学校法人獨協学園に属し、獨協医科大学の附属病院の一つです。獨協医科大学病院（栃木県）や獨協医科大学日光医療センター（栃木県）など、同学園が設置する他の医療機関とも連携しています。

地域の中核病院として、高度・専門医療、救急医療、がん医療、災害医療など、幅広い分野で重要な役割を担い、地域の健康増進に貢献しています。

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