玉春日良二

玉春日良二

玉春日 良二（たまかすが りょうじ、1972年1月7日 - ）は、愛媛県東宇和郡野村町（現在の西予市）で生まれ、片男波部屋に所属した元大相撲力士です。本名は秋山 良二（あきやま りょうじ）で、旧姓は松本（まつもと）です。彼は現役時代の身長183 cm、体重157 kgで、得意手は突き、押し、おっつけ、いなしとなっています。最高位は1997年7月場所での関脇です。現在は年寄・片男波として相撲界に貢献しています。

来歴

入門前

玉春日は農家の家に生まれ、6人兄姉の三男として育ちました。小学3年の時、地元で開催される「乙亥大相撲」に参加し、同期の中で身体が大きかったために代表に選ばれます。初めての相撲人生でしたが、その活躍が相撲への興味を引き立て、以後は野村町の相撲愛好会での稽古を経て、相撲技術が身につきました。中学校では相撲とともに水泳や陸上競技などでも名を馳せ、中学3年時には全国大会において個人で8位に入る活躍を見せました。

しかし、高校進学時にはラグビーに進むことを考えていたが、相撲の指導者にその才能を評価され進学を決意。高校時代は相撲の厳しい鍛錬の中で精力的に活動し、インターハイでも成功を収めていきました。

入門後

1994年1月場所で初土俵を踏み、直後から「玉春日」名義で快進撃を続けました。1995年3月場所には十両に昇進し、1996年1月には幕内入りを果たします。入幕からの13場所で負け越しなしという成績を残し、初めての土俵入りでも10勝を挙げ嬉しい敢闘賞を受賞。さらに、1997年の3月場所では再度の敢闘賞を獲得し、その勢いで関脇に昇進するもその後は小結を経験しつつも三役では勝ち越すことはありませんでした。

玉春日は幕内上位に名を連ねる力士とし、特に横綱との対戦で金星を獲得した実績が多くありました。これまでのキャリアでは、貴乃花や曙に勝利し、7つの金星を挙げるなど、番付上位キラーとして知られました。しかし、2003年1月場所に右膝を痛めてからは徐々に怪我に悩まされる日々が続き、試練の時期が始まります。

引退後

2008年9月、玉春日は千秋楽で現役を引退し、年寄・楯山を襲名しました。2009年5月30日に引退相撲を行った後は、年寄・片男波として相撲界の後進育成に専念。弟子の玉鷲が関脇になるなど、彼自身も一定の指導力を発揮しています。2021年3月には審判部としても活動し、相撲界に貢献していました。

取り口

基本に忠実な突き押し相撲は高く評価されており、特に若い頃はその技術に目を見張るものがありました。土俵で見せるしぶとさや、押し合いや捨て身の技術は彼の特徴です。

人物

真面目で誠実な人柄が評判で、現役時代の負けた後でも必ず報道陣に対応していました。現在は犬を飼い、ブログでもその様子を発信しており、プライベートでも明るさを持つ存在です。近年、彼の本名が松本から秋山に変更されたことも注目されています。

主な成績

通算成績603勝636敗、幕内成績444勝537敗と、非常に多くの取り組みを重ねてきました。三役在位は関脇1場所、小結2場所で、三賞も5回受賞しています。

玉春日良二は、単に力士としてだけでなく、後進の指導者として相撲界に影響を与え続ける存在です。

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