玉置隆

玉置 隆（たまき ゆたか）

玉置隆は1986年9月11日生まれで、和歌山県和歌山市に育った元プロ野球選手（投手）です。彼は2005年から2015年まで阪神タイガースに在籍し、その後2016年から2019年まで社会人野球の新日鐵住金鹿島（後の日本製鉄鹿島）でプレーしました。さらには2018年以降、投手コーチも兼任していました。また、歌手の玉置成実は彼の従妹です。

経歴

プロ入り前

玉置が7歳の時に父親が交通事故で亡くなり、母親が一人で彼を育てました。市立和歌山商業高校では、真鍋忠嗣監督のもとで学び、当時は直球とカーブのみを使用していました。彼は3年生の時、2004年の全国高等学校野球選手権大会に和歌山県代表として出場しましたが、聖光学院高校に敗れました。その後、2004年のドラフトで阪神タイガースから9巡目で指名され、背番号62で入団しました。入団前には新日鐵広畑への入社が決まっていたため、指名がなければそちらへ進学する予定でした。

阪神時代

入団初年度の2005年、玉置は新人合同自主トレーニングで長距離走のトップを記録しましたが、シーズンを通しては二軍での生活が続きました。2006年、広島戦で一軍デビューを果たし、2回を無失点に抑えました。翌2007年は2試合に登板し、ハワイ・ウィンターリーグでは最優秀投手賞を受賞しました。

2008年には春季キャンプで初めて一軍メンバーに選ばれ、ウエスタン・リーグでは44試合に登板し、好成績を収めて優秀選手賞を獲得しました。しかし、2009年には右肘を故障し、公式戦登板はありませんでした。2010年には2年ぶりにウエスタン・リーグに登板し、シーズン終了後には再度育成契約を結びました。2011年は防御率2.13を記録しましたが、その後も二軍での生活が続きました。

2012年には一軍に戻り、公式戦には出場できなかったものの、ウエスタン・リーグでの好成績がありました。2013年には一度登録されましたが、再度抹消されました。10月には初めてのホールドを記録し、ウエスタン・リーグではリーグ最多セーブを挙げました。

2014年シーズンは44試合に登板し、防御率2.50を記録しましたが、一軍では5試合の登板に留まりました。2015年、8月に初めて登録されましたが、再度登録抹消後にも登板機会は限られ、シーズン終了後に球団から戦力外通告を受けました。

社会人野球時代

戦力外通告後、玉置は野球からの引退も考えていましたが、2015年11月にトライアウトを受け、参加したシートバッティングで無安打に抑えました。その後新日鐵住金鹿島硬式野球部に入団し、主戦投手として活躍。2016年には無四球完封を達成し、2018年からは投手コーチを務めました。2019年には社会人野球日本選手権大会に出場し、現役最後の大会で活躍しましたが、準決勝敗退をもって現役を引退しました。

プレースタイル

玉置の投球スタイルは、切れ味のあるストレートと具合の良いカーブを武器にしています。身体能力も高く、110m以上の距離を投げるなどの才能を持っています。また高校時代には26本の本塁打を放つなど打者としても素晴らしい成績を残しています。このため、阪神入団当初は野手登録の可能性もあったほどです。

彼は現役引退後、鴻池運輸に勤務し、社業に専念しています。

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