玉鷲一朗

玉鷲 一朗（たまわし いちろう）

玉鷲一朗（1984年11月16日生まれ）は、モンゴルのウランバートルで生まれ、片男波部屋に所属する日本の大相撲力士です。彼は本名で活動しており、元の名前はバトジャルガル・ムンフオリギルです。日本に来たのは2003年で、伝統的な相撲の経験がほとんどない彼は、当初はホテルマンになりたいと考えていました。しかし、自身の力を活かせる場所として相撲に挑戦することにしました。

経歴

玉鷲は、22歳で相撲を始め、2004年の初土俵以降、着実に成長を遂げていきました。実は、彼にはスポーツ経験がほとんどなく、相撲の世界での成功は、努力の賜物ですが、特に力をつけ始めたのは30代に入ってからです。モンゴル出身の力士の中でも異色のキャリアを持っていることが特徴です。

初土俵からわずか1年半で幕下に昇進し、そこから更なる勝利を重ねながら進化を続けました。2007年には初の幕下優勝を果たし、2008年には新十両へと昇進します。

玉鷲は新入幕後、始めは厳しい戦いが続きましたが、再入幕するたびに実力を示し続け、10勝5敗などの好成績を収めました。特に、2015年の3月場所で小結に昇進した際は、モンゴル出身力士としての地位を確立し、同時に注目を集めました。

特徴とスタイル

彼の取り口は基本的に突き押しに特化しており、その身長189cm、体重178kgの体格を活かした押し相撲が魅力です。体の柔軟性に欠ける面はありますが、足首の柔らかさや瞬発力を積極的に利用し、相撲を取っています。力士としてのスタイルにおいては、四つ相撲ではなく推して押すことに特化しており、長い手足を駆使した突きが彼の強みです。

家族と趣味

彼は私生活でも愛妻家として知られ、料理や小物作りが得意です。特にクッキーや焼売を作ることが趣味で、思い出に残る作品を作ることに喜びを感じています。また、観察力が高く、周囲の人々を細かく見守ることから、ホテルマンになりたいという夢があったことが伺えます。

幕内最高優勝と未来

2019年には、34歳で初の幕内最高優勝を果たし、その際には殊勲賞や敢闘賞も受賞しました。2022年にも優勝を飾り、さらなる名誉を体現しました。日本国籍を取得し、名実ともに日本の相撲界に根付いた彼は、今後も精力的に相撲に取り組む意向を示しています。

まとめ

玉鷲は、相撲道を貫く姿勢や家庭での愛情に溢れた生活から、多くの人々に希望とインスピレーションを与える力士として、これからの相撲界にも大いに貢献するでしょう。ファンからの応援を胸に、彼は相撲を続けていく姿勢を大切にしながら、力士としての生命を全うし続けています。

もう一度検索