王九齢

王九齢（おう きゅうれい、1879年 - 1951年）は、中華民国初期に活躍した政治家であり、雲南派に所属していました。字は竹村、または夢菊と称しました。

生涯

清朝末期、王九齢は日本へ留学し、法政大学で法律を学びました。この留学中に、彼は雲南留日学生総監を務め、中国同盟会に加入し、革命運動に関わるようになりました。1911年（宣統3年）には、蔡鍔や唐継尭らが主導した昆明重九起義（雲南辛亥革命）に参加し、雲南軍政府成立後は民政を担当しました。これにより、王九齢は政治家としてのキャリアをスタートさせました。

1913年（民国2年）に、王九齢は雲南督軍署の秘書に任命され、以後、唐継尭の信頼を得てその配下として活動しました。護法運動が起こると、靖国聯軍総司令部軍法処長に任じられ、軍事面でも重要な役割を担いました。1921年（民国10年）には雲南陸軍軍法科科長、1923年（民国12年）には雲南財政司司長へと昇進し、雲南省の財政を管理する要職を務めました。

1924年（民国13年）には、段祺瑞が臨時執政として復権したことに伴い、王九齢は北京へ赴き、教育総長に任命される予定でした。しかし、この任命は実現せず、彼は雲南に戻り、省政務委員兼塩運使に就任しました。その他、富滇銀行行長や東陸大学名誉校長などの役職も歴任しました。王九齢は、唐継尭の側近として、政治、軍事、財政、教育といった幅広い分野で活躍しました。

1927年（民国16年）2月、唐継尭が部下の竜雲らによる兵変で失脚すると、唐の腹心であった王九齢もまた下野し、政界から引退しました。これにより、彼の政治家としての活動は事実上終わりを迎えました。しかし、日中戦争（抗日戦争）期間中には、雲南省参議会議員に選出され、地方政治に関与しました。中華人民共和国が成立した後も雲南省に留まり、雲南省政治協商会議委員や雲南省仏教協会会長などを務めました。

1951年、王九齢は73歳で死去しました。彼は、激動の時代を生きた政治家として、その生涯を終えました。

参考資料

徐友春主編『民国人物大辞典 増訂版』河北人民出版社、2007年。ISBN 978-7-202-03014-1。
雲南辞典編輯委員会編『雲南辞典』雲南人民出版社、1993年。ISBN 7-222-01264-8。
* 劉寿林ほか編『民国職官年表』中華書局、1995年。ISBN 7-101-01320-1。

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