王采玉

王采玉（おう さいぎょく）

王采玉（1863年12月19日 - 1921年6月14日）は、中華民国の指導者である蔣介石の母親です。蔣介石が政権を掌握してからは、敬意を込めて「王太夫人」という尊称で呼ばれていました。

生涯

王采玉は、初め仏門に入っていましたが、両親の意向により還俗し、蔣肇聡の継室となりました。一説には、竺某という人物と先に結婚し、一子をもうけたものの、父子ともに早くに亡くしたため出家したとも伝えられています。

蔣肇聡に嫁いだ王采玉は、二男二女をもうけ、夫の家業である製塩業を手伝いました。1895年に夫が亡くなると、彼女は女手一つで家業を支え、先妻の子と自分の子を分け隔てなく育てました。しかし、1921年6月14日に病のため亡くなりました。

墓所をめぐる出来事

王采玉の墓は、第二次世界大戦中、日本軍の占領地域にありましたが破壊されることはありませんでした。昭和18年（1943年11月）には、当時支那派遣軍総司令部参謀であった三笠宮崇仁親王の発案により、墓前祭が執り行われ、辻政信がその実施を取り仕切りました。しかし、その後、文化大革命の際、王采玉の墓は毛福梅の墓とともに紅衛兵によって破壊されました。

家族

長男：瑞元（蔣介石）
次男：瑞青（早逝）
長女：瑞蓮
次女：瑞菊（早逝）
孫：蔣経国
義理の孫：蔣緯国

采玉大勲章

1933年12月22日に制定された中華民国の勲章である「采玉大勲章」は、王采玉の名に由来しています。この勲章は、彼女の功績と徳を称えるために設けられました。

王采玉は、激動の時代を生き抜き、子供たちを立派に育て上げた女性として、今もなお記憶されています。彼女の生涯は、多くの人々に感銘を与え、尊敬を集めています。

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