珊瑠

珊瑠（さんる）

珊瑠は、北海道上川郡下川町に位置する地名です。郵便番号は098-1211。

地理

珊瑠は下川町の北部に位置し、山林や採草地として利用されています。東は一の橋、南は上名寄、北町、三の橋、西は名寄市、北は雄武町に接しています。

主な河川としてサンル川が流れ、サンルダムとしもかわ珊瑠湖があります。

歴史

サンル川は、江戸時代末期には松浦武四郎、明治初期には佐藤正克によって記録され、名寄盆地とオホーツク海を結ぶ峠道として認識されていました。

1906年に岐阜団体が入植したことが開拓の始まりで、当時はサンルベシベ御料地と呼ばれていました。

1917年にはサンル川支流の鉱山沢川上流で金の露頭が発見され、鉱山開発が始まりました。1926年から1943年まで三井鉱山株式会社による珊瑠鉱山が操業され、最盛期には300戸を数える市街地が形成されました。

しかし、鉱山閉鎖により人口は減少し、その他の地域も農林地帯として発展しましたが、サンルダム建設による水没予定地の立ち退きのため全戸が移転し、無住地となりました。1999年3月31日には珊瑠公区（行政区）が廃止されています。

沿革

1924年（大正13年）1月1日 - 下川村分村に伴い、11字が設置。
1984年（昭和59年）4月1日 - 従来の字を改正し、珊瑠が設置。

交通

道路: 北海道道60号下川雄武線

施設（廃止を含む）

国土交通省北海道開発局旭川開発建設部名寄河川事務所サンルダム管理支所（2019年4月1日開設）
下川町営サンル牧場
珊瑠小学校（廃校）
1908年2月 - サンル7線の個人宅で授業開始
1908年6月 - 珊瑠簡易教育所の設立認可
1910年10月 - サンル8線に校舎新築移転
1917年4月 - 名寄町立珊瑠尋常小学校に昇格
1922年10月 - サンル9線に校舎新築移転
1924年1月 - 下川村立珊瑠尋常小学校に改称
1931年8月 - サンル12線に校舎新築移転
1941年4月 - 下川村立珊瑠国民学校に改称
1947年4月 - 下川村立珊瑠小学校に改称
1949年12月1日 - 下川町立珊瑠小学校に改称
1971年4月1日 - 下川町立下川小学校珊瑠分教室となる
1972年3月31日 - 分教室閉鎖
珊瑠第二小学校（廃校）
1933年12月17日 - 珊瑠鉱山に下川村立珊瑠第二小学校開設
1941年4月 - 下川村立珊瑠第二国民学校に改称
1943年7月31日 - 珊瑠鉱山の閉鎖により学校も閉鎖
珊瑠中学校（廃校）
1947年5月12日 - 下川村立下川中学校珊瑠分校開設、珊瑠小学校と併置
1949年12月1日 - 下川町立下川中学校珊瑠分校に改称
1952年4月 - 下川町立珊瑠中学校として独立、小学校と併置
1972年4月1日 - 珊瑠小学校（分教室）閉鎖に伴い、下川中学校に統合、廃校
サンル郵便局（廃局）
1935年7月26日 - サンル12線にサンル郵便取扱所開設
1938年1月31日 - サンル郵便局に昇格（無集配）
1944年6月15日 - 珊瑠鉱山の閉山により閉局

関連項目

下川町
サンル川

参考文献

下川町『下川町史』1968年。
下川町『下川町史（第2巻）』1980年。
下川町『下川町史（第3巻）』1991年。
* 下川町『下川町史（第4巻）』2002年。

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