上名寄

北海道下川町 上名寄（かみなよろ）

上名寄は、北海道上川郡下川町に位置する町字です。名寄川の上流に位置することからその名が付けられました。郵便番号は098-1216。

地理

下川町の西部に広がる上名寄は、主に農地と山林で構成されています。かつて旧上名寄駅周辺には小規模な市街地が形成されていましたが、現在ではその面影は薄れ、のどかな田園風景が広がっています。地域の境界は、東は北町、西町、南と西は名寄市、北は珊瑠と接しています。

河川

上名寄には以下の河川が流れています。

名寄川
下川パンケ川
矢文川：アイヌ語で「シュプノッ」（Supun-ot、うぐいが群生する場所）を意味します。
十四線沢川：アイヌ語で「トウシマコマナイ」（To-ous-mak-oman-nay、沼の尻の奥の山へ向かう川）と呼ばれていました。
十二線沢川：アイヌ語名「メムトマムアンナイ」（Mem-tomam-an-nay、泉や沼地がある川）

歴史

上名寄は、上名寄第1、第2、第3公区を含む地域で、おおむね殖民区画の11線から20線までの地帯にあたります。1901年（明治34年）には、名寄川沿いの沖積平野である上名寄原野地区で、岐阜団体によって下川町内で最も早く開拓が始まりました。翌1902年（明治35年）には、11線から15線にかけて八丈団体が入植し、1903年（明治36年）には米の試作に成功しています。原野地区の南側の台地や名寄川に流れ込む小さな沢沿いは、大正時代から昭和初期にかけて開拓されました。名寄川の北側、上名寄川向地区の台地や沢沿いは、戦後の開拓によって拓かれました。

かつて上名寄12線にあった旧JR北海道名寄本線上名寄駅周辺には、澱粉工場や木工場、製粉工場などが立ち並び、小市街を形成していましたが、現在ではその面影はありません。現在は農林地帯として発展しています。

沿革

1924年（大正13年）1月1日：下川村からの分村に伴い、11字が設置されました。
1982年（昭和57年）：農業基盤整備の換地処分に伴い「字下川」が新設されました。
1984年（昭和59年）4月1日：従来の字を改正し、上名寄が設置されました（従来の「字上名寄」とは一致しません）。

交通

バス

名士バス 興部線、下川線

道路

国道239号：仮定県道（殖民区画の上名寄原野基線とほぼ一致）

鉄道

かつてはJR北海道名寄本線が通り、地区内には上名寄駅、矢文駅、岐阜橋駅の3駅がありましたが、1989年（平成元年）5月1日に廃止されました。

施設

上名寄第1公区会館、上名寄生活改善センター、上名寄川向会館
下川墓地
下川町農山村交流広場「上名寄交流広場」
上名寄郵便局
1931年（昭和6年）7月1日：上名寄12線南2番地に上名寄郵便取扱所開設
1936年（昭和11年）1月21日：上名寄郵便局に昇格（無集配）
1947年（昭和22年）9月11日：集配業務を開始
1949年（昭和24年）6月7日：電話交換業務を開始
1962年（昭和27年）3月17日：電話交換業務を下川郵便局に集中合併
1968年（昭和43年）7月1日：郵便番号制度を導入（098-11）
1972年（昭和47年）3月27日：集配業務を廃止
1981年（昭和56年）11月24日：国道239号をはさんだ向かい側へ新築移転、業務取扱開始
上名寄小学校（廃校）：現 下川町農村活性化センター「おうる」
1904年（明治37年）6月15日：上名寄19線共有地に上名寄簡易教育所開設
2003年（平成15年）3月31日：廃校
上名寄中学校（廃校）
1978年（昭和53年）4月1日：下川中学校に統合、廃校
上名寄警察官派出所（廃止）
* 北海道立水産孵化場天塩支場名寄事業所（廃止）

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