琴似駅 (札幌市営地下鉄)

琴似駅：札幌の西区を支える交通拠点

札幌市営地下鉄東西線にある琴似駅は、北海道札幌市西区に位置する、地域住民にとって欠かせない交通の要衝です。1976年6月10日、地下鉄東西線の開業と同時に誕生しました。当初は西側の終着駅でしたが、1999年2月25日の宮の沢駅延伸により、現在では中間駅として運行されています。建設当初は仮称として「琴似本通駅」という名称が用いられていたようです。

琴似駅は、JR函館本線琴似駅と約800mの距離に位置しています。そのため、JRと地下鉄の乗り継ぎには少し時間を要します。さっぽろ駅や新さっぽろ駅では、JRとの混同を避けるため平仮名表記が採用されていますが、琴似駅は地理的に離れているため、JR駅と同様の漢字表記が継続されています。

駅の歴史と変遷

琴似駅は、地下鉄東西線開業と同時に誕生し、長きに渡り地域住民を支えてきました。

1976年6月10日: 地下鉄東西線琴似駅～白石駅間の開業と同時に琴似駅が開業
1993年4月1日: 駅構内に多目的ホール「パトス」がオープン。ライブやイベント会場として利用されています。このホールは、当初機械室として計画されていましたが、計画変更により現在の用途に転用されました。
1999年2月25日: 地下鉄東西線の琴似駅～宮の沢駅間が延伸開業。これにより、琴似駅は中間駅となりました。
2009年2月: 可動式ホーム柵が稼働開始。乗客の安全確保に貢献しています。
* 2019年2月: 6番出口の改修工事が完了し、エレベーターが設置されました。バリアフリー化の進展を示しています。

駅の構造と設備

琴似駅は地下駅で、地下1階にコンコース、地下2階に1面2線の島式ホームを備えています。新さっぽろ寄りに設置された分岐器は、非常時の折り返し運転に対応しています。開業当初は、この分岐器を用いて折り返し運転が行われていました。

改札口は3ヶ所に分散しており、乗客の利便性を高めています。エレベーターは、中央改札口と東改札口の6番出口（地上）、そしてバスターミナル内に設置されています。バスターミナル直下の地下2階には、多目的ホール「パトス」があり、地域住民の文化活動に役立っています。

利用状況と周辺環境

2020年度の一日平均乗車人員は約11,140人です。宮の沢駅延伸前は2万人を超えていましたが、近年は1万2000人強で推移しています。

駅周辺、特にJR琴似駅までの琴似本通商店街は活気に満ち溢れており、多くの商店が軒を連ねています。西区役所や西区民センター、琴似小学校などの公共施設、イオン札幌琴似店やマックスバリュ琴似店などの商業施設、そして静和記念病院や札幌第一病院などの医療機関も近隣に位置しています。その他、琴似神社や札幌市山の手図書館、金融機関なども存在し、生活に必要な施設が充実しています。

バス路線

琴似駅には、1976年から供用開始された琴似バスターミナルがあり、ジェイ・アール北海道バスと北海道中央バスが乗り入れています。2021年12月時点では、平日1日の発着便数は、スクールバスなどを除くと約451便に上ります。発寒、西野、新琴似、麻生など札幌市西区各地へのアクセスに重要な役割を担っています。

その他

琴似駅の駅スタンプは、琴似の頭文字「K」の中に農試公園がデザインされています。これは、地元の特色を表現したデザインと言えるでしょう。

琴似駅は、単なる交通拠点としてだけでなく、地域社会の活性化に貢献する重要な施設となっています。今後も地域住民の生活を支える存在として、その役割を果たしていくことでしょう。

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