琴塚古墳

琴塚古墳（ことづかこふん）

琴塚古墳は岐阜県岐阜市に位置する前方後円墳であり、岐阜県内では3番目の大きさを誇ります。古墳の時代は5世紀頃とされており、1934年8月9日には国の史跡に指定されています。その被葬者は景行天皇の后である五十琴姫命だと言われており、古墳の名前の由来もここから来ています。

概要

琴塚古墳は長良川の南岸に位置し、岐阜市から各務原市にかけての地域に点在する古墳群の一部です。この古墳群には、全長91メートルの柄山古墳や、消滅した南塚古墳（全長65.6メートル）、土山古墳（全長58メートル）など、いくつかの前方後円墳や円墳が存在します。

本古墳は岐阜市の東部、金華山の南東に広がる低地帯の東端に位置し、二重の濠を有しています。現在、古墳の外濠は埋め立てられていますが、北西および東側にはその痕跡が残っています。一方、内濠は築造当時の状態を保っており、未発掘のため内部構造については詳しくはわかっていません。

墳丘は三段に築かれ、葺石や円筒埴輪が残されています。墳丘の両側には対称的な造り出しが設けられており、非常に整った形状をしています。これにより、古墳の定型化が進んでいることが伺えます。

構造

琴塚古墳は前方後円墳で、葺石と埴輪も残っています。

• - 全長：約115メートル（外濠を含むと194メートル）
• - 後円部の径：69メートル
• - 後円部の高さ：10.5メートル
• - 前方部の幅：74.2メートル
• - 前方部の高さ：7.5メートル
• - 内濠の幅：18～20メートル
• - 外濠の幅：7.2メートル
• - 内堤の平均幅：14.5メートル

主な出土品

古墳から出土した主な遺物には、埴輪や勾玉、銅鏡、石槍、鏃などが含まれています。これらの遺物は古墳時代の文化や葬制を理解するための重要な手掛かりとなります。

所在地と交通アクセス

琴塚古墳は岐阜県岐阜市琴塚3-5-37にあります。アクセス方法としては、いくつかのバス路線が利用可能です。最寄りのバス停は岐阜バスの「琴塚」で、岐阜駅からは約4分の徒歩で到着します。また、JR岐阜駅からのアクセスも便利で、バスターミナルの14番または15番のりばから出発するバスを利用することができます。名鉄岐阜駅からも同様に、バスでのアクセスが可能です。

まとめ

琴塚古墳はその規模や歴史的背景から、岐阜地域における文化遺産の重要なひとつとされています。周囲の歴史的背景と合わさり、地域の魅力を高める存在として多くの人々に親しまれています。

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