琴藤沢和穂

琴藤沢 和穂のプロフィールと来歴

琴藤沢 和穂（ことふじさわ かずのり）は、1956年10月15日に高知県高知市で生まれた元大相撲力士である。本名は藤沢 和穂（ふじさわ かずのり）であり、佐渡ヶ嶽部屋に所属していた。彼の最高位は西幕下2枚目（1980年1月場所）であり、力士としての経歴は短かったが、輝かしい高校および大学時代を持つ。

高校と大学時代

琴藤沢は、1974年に高知高等学校3年生の時に高校横綱に輝いた。その後、1975年に同志社大学に進学し、この時代に1学年上の長岡末広（後の大関・朝潮太郎）との熾烈なライバル関係が築かれた。大学での彼は1978年に第56代学生横綱に選ばれた。この活躍により、各相撲部屋からのスカウトがあったが、最終的には佐渡ヶ嶽部屋に入門することが決まった。

力士としてのデビュー

1979年3月場所に出場し、幕下付出デビューの予定だった琴藤沢だが、その前の稽古中に膝に大怪我を負い、デビューは同年9月に延期された。デビュー地方では幕下60枚目で6勝1敗の成績を収めた。続く11月場所では西幕下32枚目で全勝を達成し注目を集めるが、1980年1月場所で迎えた最高位の西幕下2枚目では3勝3敗とし、関取昇進を逃す結果となった。

怪我と引退

その後の成績は伸び悩み、結局1980年9月場所が最後の土俵となり、1981年11月場所には全休のまま廃業を決意した。彼と同期入門の花田もデビューしたものの、糖尿病の影響などで関取昇進を果たすことができず、1981年に引退している。

入門とチャンスを逃した経緯

琴藤沢が佐渡ヶ嶽部屋に入門したのは、同志社大学との関係が独特であり、初めは伊勢ノ海部屋への入門が有力視されていた。しかし、思わぬ怪我に見舞われ、新弟子検査も棄権し、力士となるまでの過程で多くの困難を経験した。この期間、彼は母校の相撲部に住むものの、諸事情からすぐに追い出されてしまう。また、学生横綱であったにも関わらず、OB会からも除籍されることとなった。

結論

琴藤沢 和穂は短いながらも華やかなキャリアを持ち、大相撲界において特に初期の頃の運命に翻弄された力士として知られる。8場所で28勝14敗という記録を持ちながら関取としての経験は得られなかった彼の経歴は、多くの力士志望者にとっての教訓となっている。力士としての道を歩む中での彼の苦労と挑戦は、相撲界の厳しさを物語っている。

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