甕津郡 (黄海南道)

甕津郡（オンジンぐん）について

甕津郡は、朝鮮民主主義人民共和国の黄海南道に属し、黄海に突出する甕津半島の南部に位置しています。また、韓国側にも同名の郡が存在しています。ここでは、甕津郡の地理的な特徴や歴史的背景について詳しく説明していきます。

地理的特徴

甕津郡は黄海南道の南部にあり、南側と西側は海に面しています。東隣には康翎郡があり、北東には碧城郡、北には苔灘郡があります。郡域の大半は北緯38度線以南に位置しています。海に囲まれた地域であるため、漁業などの海に関連する産業が盛んです。また、自然景観にも恵まれており、観光地としてのポテンシャルも高い場所です。

歴史的背景

甕津郡の歴史は古く、1018年には高麗によって甕津県が設置され、1397年には朝鮮王朝によって甕津鎮に改編されました。1895年には海州府甕津郡が誕生し、1896年には黄海道甕津郡となりました。その後も行政区画は変遷を続け、1906年から1914年にかけて周辺地域と統合され、最終的に1952年に現在の甕津郡が再編されました。

特に日本の敗戦後、甕津半島はアメリカ軍の進駐地域となり、京畿道甕津郡として編成されましたが、その後の朝鮮戦争において北朝鮮軍に占領されました。この戦争の結果、甕津郡の一部地域は韓国に残り、現在の仁川広域市に属しています。

行政の変遷

甕津郡は、1952年12月に郡面里が統廃合され、新たに甕津郡が設立されました。この時、甕津郡は1邑と27里から成る地域となりました。1954年に黄海南道甕津郡になった後、いくつかの地域が編入・改編されています。さらに、1996年には三山里の一部が分立し、先豊里が発足しています。

交通と産業

交通面では、甕津線があり、冷井駅と甕津駅を結んでいます。この線は地域住民の重要な移動手段となっており、地域の発展に寄与しています。

産業面では、甕津鉱山があり、鉛などの鉱鉱が採掘されています。こうした鉱山業は地域経済において重要な役割を果たしており、また、周辺の海が提供する漁業も主要な産業の一つとなっています。

まとめ

甕津郡は、地理的に海に面した自然豊かな地域であり、長い歴史を持っています。政治的な変遷や行政区画の変更が繰り返された結果、現在の郡の姿が形成されました。今後もその歴史的背景や地理的特性を活かしながら、地域の振興が期待されます。

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