田中瑞季

田中 瑞季

田中 瑞季（たなか みずき、1980年9月21日 - ）は、福岡県久留米市出身の元プロ野球選手（内野手）。右投両打。プロ野球選手としては福岡ダイエーホークス、福岡ソフトバンクホークス、千葉ロッテマリーンズでプレーしました。登録名は、プロ入りから2002年までは本名の「田中 瑞季」、2003年以降は「瑞季」として活動しました。

来歴・人物

プロ入り前

小学1年生から地元の野球チームに入り、6年生時にはキャプテンを務めました。中学時代は硬式野球のリトルリーグに所属しながら、1年時には陸上部にも籍を置いていました。この陸上での経験は特筆すべきもので、入部間もない1年時に出場した新人陸上大会の県予選では、100メートル走で優勝し、大会記録を樹立。さらに同年開催された100メートル走の記録会では、全国大会への入賞も果たしており、野球だけでなく陸上競技においても高い身体能力を示しました。

高校は柳川高等学校に進学しましたが、入学直後の練習試合での左足首の負傷を皮切りに、度重なる怪我に見舞われました。このため、1年時と2年時の大半をリハビリに費やすことになり、思うように野球ができない日々が続きました。高校生活における公式戦出場は、3年夏の福岡県大会のみ。チームはベスト4まで勝ち進みましたが、惜しくも敗退し、甲子園出場は叶いませんでした。

高校卒業後、社会人野球チームである住友金属（和歌山市）に入社しましたが、入団後すぐに退団を申し入れ、地元福岡に戻りました。福岡ではアルバイト生活をしながら生計を立てていましたが、プロ野球選手になることを諦めず、福岡ダイエーホークスの入団テストに挑戦します。このテストでは、身体能力を示す1次試験（50メートル走5.8秒、遠投120メートル）と、野球の実技を見る2次試験（守備、打撃）の両方をクリアし、見事に合格を勝ち取りました。テストを経てプロ球団と契約する選手は極めて稀であり、ホークスにおいてテスト合格からの入団は、野村克也、田畑一也に続いて田中が3人目という異色の経歴でした。そして、1999年のプロ野球ドラフト会議で5位指名を受け、プロの世界へと足を踏み入れました。

ダイエー／ソフトバンク時代

プロ入り1年目の2000年は、一軍での出場機会は限定的でしたが、ファームの試合ではチームトップの盗塁数と犠打数を記録するなど、機動力を存分に発揮しました。打率こそ低迷しましたが、長打力も見せつけ、5本塁打を放っています。この年、ルーキーながら読売ジャイアンツとの日本シリーズにおいて、出場可能な40人枠に選出される経験をしました。

2年目の2001年は、春季キャンプでA組スタートを果たすなど期待されましたが、キャンプ中盤の守備練習中に右肩を負傷。関節唇損傷および腱板損傷と診断され手術を受け、シーズンを通してリハビリに費やすことになりました。

3年目の2002年からはスイッチヒッターに挑戦するなど、新たな可能性を模索します。同年5月19日の西武ライオンズ戦では、初めて一軍でスタメン出場（2番・二塁手）を果たし、プロ初安打、初打点、初盗塁も記録しました。また、この年のジュニアオールスターゲームにウエスタンリーグ代表として選出されましたが、大会前の走塁練習中に左ハムストリングを負傷し、残念ながら出場を辞退することになりました。

2003年は、主に試合終盤での代走や代打として、25試合に出場。日本シリーズでも、出場枠である25人（内野手6人）の中に名を連ねました。

2004年には、一軍で自己最多となる41試合に出場。スタメンでの出場機会（主に三塁手、二塁手）も増え、得点圏打率が3割を超えるなど、勝負強さも見せました。

しかし、チームがソフトバンクホークスとなった2005年、極度の送球難に苦しみました。ファームでの試合だけでなく、キャッチボールさえままならないほどの状態に陥り、自身の怪我や若手選手の台頭もあり、このシーズン終了後に球団から戦力外通告を受け、ホークスを退団することになりました。その後、トライアウトに参加し、千葉ロッテマリーンズや広島東洋カープからの連絡を受けましたが、最終的に千葉ロッテへの入団を決めました。

千葉ロッテ時代

千葉ロッテマリーンズに移籍した2006年は、残念ながら一軍での出場機会を得ることはできませんでした。このシーズン終了後、自身二度目となる戦力外通告を受け、現役を引退しました。

現役引退後

現役引退後は、地元である福岡県に戻り、野球塾を運営しながら、福岡ソフトバンクホークスが展開するホークスジュニアアカデミーのコーチとして、子供たちへの野球指導に力を入れています。また、現在はスポーツ整骨院も経営しており、スポーツに携わる人々をサポートする活動を行っています。

詳細情報

記録

初出場・初先発出場：2002年5月19日、対西武ライオンズ7回戦（長野オリンピックスタジアム）、2番・二塁手として先発出場
初打点：2002年9月29日、対西武ライオンズ27回戦（福岡ドーム）、6回裏に内薗直樹から二塁ゴロの間に記録
初安打：2002年9月30日、対大阪近鉄バファローズ27回戦（大阪ドーム）、2回表に藤崎紘範から右翼へ二塁打
初盗塁：2003年10月1日、対千葉ロッテマリーンズ27回戦（千葉マリンスタジアム）、3回表に二盗（投手：渡辺俊介、捕手：橋本将）

背番号

56 （2000年 - 2005年）
69 （2006年）

登録名

田中 瑞季 （たなか みずき、2000年 - 2002年）
瑞季 （みずき、2003年 - 2006年）

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