田代和

田代和（たしろ わ）

実業家であり、近畿日本鉄道（近鉄）の元社長・会長である田代和は、1927年1月6日に生まれ、2013年11月24日に86歳で亡くなりました。その名前にある「わ」は、独特ながらも本名です。最終的な位階は従三位。

生涯と業績

大分県出身の田代は、旧制大分中学、旧制五高を経て東京大学工学部を卒業後、1949年に近畿日本鉄道に入社しました。1994年には代表取締役社長に就任し、1999年には会長へと昇進、2003年に退任するまでその重責を担いました。2002年から2004年までは、大阪近鉄バファローズのオーナーを務めましたが、球団はオリックス・ブルーウェーブに吸収合併され解散しました。

経済界では、大阪商工会議所の副会頭を1996年から、1999年から2004年まで会頭を務めました。2003年4月には大阪工業会を吸収し、大阪財界の顔としてその手腕を発揮しました。

2006年には、近畿日本鉄道相談役のほか、平城遷都1300年記念事業協会顧問、毎日放送や関西電力の取締役も務めました。2009年には、その功績が認められ、旭日大綬章を受章しています。

その他の役職

田代は、多くの公職も歴任しました。大阪商工会議所名誉議員、財団法人大阪コミュニティ財団顧問、上賀茂神社崇敬会理事、財団法人国際高等研究所理事、日本ユニセフ協会大阪支部顧問、財団法人日本室内楽振興財団顧問、財団法人奈良先端科学技術大学院大学支援財団理事長、社団法人日本交通協会理事、財団法人飛鳥保存財団理事長など、多岐にわたる分野で活躍しました。

球団オーナーとして

近鉄球団最後の経営陣の一人として、オーナー会議議長を務めましたが、その活動は控えめでした。球団合併問題では、当時の本社社長であった山口昌紀の方が注目を集めました。

2002年、読売ジャイアンツが優勝した際には、大阪商工会議所会頭として、同球団と読売新聞が大阪市で行った優勝記念パーティに出席。ジャイアンツの法被を着て鏡開きに参加しました。また、2003年には阪神タイガースが優勝パレードを大阪市御堂筋で行った際にも、同職として出席し、星野仙一監督と握手しました。これらの行動は、自軍本拠地で行われた他球団のイベントであったため、一部の近鉄ファンから疑問や違和感を呈する声も上がりました。

関連人物

大分県出身の人物一覧
佐伯勇
上山善紀
金森茂一郎（田代の前任者）

外部リンク

* 近畿日本鉄道

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