田副登

田副 登（たぞえ のぼる）の生涯と業績

田副登は1893年12月13日に熊本県で生まれ、1948年7月24日に亡くなった日本の陸軍軍人である。彼の最終階級は陸軍中将であり、長い軍歴の中で多くの重要な役職に就いた。

経歴のスタート

田副は熊本陸軍地方幼年学校や中央幼年学校を経て、1914年に陸軍士官学校（第26期）を卒業した。同年の12月には砲兵少尉に任官され、陸軍でのキャリアが始まる。1924年11月には陸軍大学校（第36期）を卒業し、その後、陸軍省軍事課の編制班に配属された。彼は後に兵科を航空兵科に転転じ、航空に関する知識を深めていく。

国際的な経験

田副は1930年から1932年までフランス大使館付武官補佐官を務め、国際的な視野を広げた。この経験は彼の軍事戦略や外交にも影響を与えたと考えられる。1933年には参謀本部員兼陸大教官に就任し、軍の指導力を高める役割を果たした。

陸軍航空本部とノモンハン事件

1934年12月からは陸軍航空本部に所属し、1937年8月には航空兵大佐に昇進した。彼は航空本部第1課長としてノモンハン事件にも参加し、その後の航空戦略の形成に寄与した。1938年10月には飛行第10戦隊長を務め、さらなる実戦経験を積んだ。

陸軍少将への昇進

1939年8月には陸軍少将に昇進し、陸軍航空技術研究所のハルビン支所長に就任する。1940年6月には第8飛行団長に任命され、太平洋戦争の勃発と共に彼の軍事活動は新たな局面を迎えることとなった。

昭和17年からのさらなる昇進

1942年6月には第1航空軍の参謀長に就任し、同年12月には陸軍中将に進級。1943年5月には第5飛行師団長となり、ビルマの戦いに従軍した。この戦場での経験は、彼の戦術や戦略に多大な影響を与えた。

戦後の活動と公職追放

彼は1944年12月に航空総監部総務部長兼航空本部総務部長となり、故国に戻った。1945年4月には新設の航空総軍参謀長に就任し、終戦を迎えた後の1948年1月31日には公職追放の仮指定を受けることとなった。

栄典

田副登はその業績により、いくつかの勲章を受章している。1940年8月15日は紀元二千六百年祝典記念章を、1943年10月9日には勲一等瑞宝章を授与された。彼の軍歴は多くの人々に影響を与え、その後の歴史においても重要な役割を果たした。彼の生涯にわたる多岐にわたる活動は、今なお評価され続けている。

参考文献

• - 福川秀樹『日本陸軍将官辞典』
• - 外山操編『陸海軍将官人事総覧 陸軍篇』
• - 秦郁彦編『日本陸海軍総合事典』第2版
• - 内閣「陸軍航空兵少佐田副登外三名外国勲章記章受領及佩用ノ件」

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