航空総軍

航空総軍（こうくうそうぐん）

航空総軍は、1945年（昭和20年）4月8日に、大日本帝国陸軍が本土決戦に備えて設置した総軍の一つです。

沿革

1945年1月20日に策定された帝国陸海軍作戦計画大綱に基づき、本土決戦の準備を加速させるため、第1総軍、第2総軍とともに編成されました。作戦名は「決号作戦」と称し、それまで複雑だった陸軍航空部隊の指揮系統を統一し、陸軍航空総監部が行っていた教育業務も引き継ぎました。これにより、陸軍航空総監部は廃止されています。

作戦地域は、北東方面を除く内地と朝鮮半島であり、特攻を主体とした航空決戦を準備していました。その準備の一環として、全国各地に特攻用の秘匿飛行場が整備されました。戦時中に飛行場建設に携わった人々の体験談が各地に残されています。しかし、作戦実行前に終戦を迎えたため、航空総軍は解散しました。

ただし、航空総軍が構想した作戦思想は、現代の航空自衛隊における防空指揮部門である航空総隊の組織形態や作戦に影響を与えているとされています。

概要

• - 通称号: 帥（すい）
• - 軍隊符号: FSA
• - 編成時期: 1945年3月
• - 最終位置: 東京

司令官

（詳細不明）

参謀長

• - 田副登：1945年4月6日 - 終戦

参謀副長

• - 川嶋虎之輔：1945年4月6日 - 1945年7月2日
• - 三輪潔：1945年4月6日 - 終戦
• - 原田貞憲：1945年4月30日 - 1945年6月1日
• - 寺田済一：1945年7月6日 - 終戦

高級参謀

• - 宮子実：1945年4月6日 - 終戦

情報主任参謀

• - 小森田親玄：1945年4月6日 - 終戦

後方主任参謀

• - 松前未曾雄：1945年4月6日 - 終戦

経理部長

• - 木村陽治郎 主計少将：1945年4月7日 -

隷下部隊

航空総軍は、多数の航空部隊を隷下に置いていました。主な部隊は以下の通りです。

• - 第51航空師団
• - 第52航空師団
• - 第53航空師団
• - 第20戦闘飛行集団
• - 第30戦闘飛行集団（三好康之少将）
• - 第12飛行団
• - 第16飛行団
• - 第1航空軍

- 第10飛行師団
- 第11飛行師団
- 第12飛行団
- 第4航空通信団

• - 第2航空軍

- 独立第15飛行団
- 独立第101教育飛行団

• - 第5航空軍

- 第1飛行団
- 第2飛行団
- 第8飛行団
- 独立第105教育飛行団
- 第5航空通信団

• - 第6航空軍

- 第12飛行師団
- 第27飛行団
- 第1航空通信団

• - 内地鉄道隊
• - 船舶司令部

脚注

（省略）

参考文献

• - 福川秀樹 編著『日本陸軍将官辞典』芙蓉書房出版、2001年。ISBN 4829502738。

関連項目

• - 近代陸軍の編制
• - 本土決戦
• - 特別攻撃隊
• - 陸軍飛行戦隊

外部リンク

• - 旧陸軍六郷飛行場（美郷町立美郷中学校ホームページ） - 秘匿飛行場増設に関する航空総軍命令を紹介。

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