田方平野

田方平野（たがたへいや）

地理

田方平野は、静岡県の東部、伊豆半島の付け根に位置する沖積平野です。愛鷹山、箱根山、静浦山地（沼津アルプス）、丹那山地といった山々に囲まれており、その間を狩野川、黄瀬川、大場川などの河川が流れています。

平野の北部は、古くから東海道の宿場町として栄え、商業と住宅地が発達しています。一方、南部は水田が広がり、一部ではイチゴの促成栽培が盛んに行われています。

成り立ち

約6,000年前の縄文時代、地球温暖化の影響で海面が現在よりも数メートル上昇し、田方平野は古狩野湾という入江の一部となっていました。当時、沼津市から黄瀬川下流、伊豆の国市の旧伊豆長岡町付近までが海に覆われていました。

その後、海面が低下し、狩野川とその支流が運んだ土砂が堆積して、現在の田方平野が形成されました。

交通

田方平野は、古くから交通の要所として機能してきました。東西には東海道が、南北には下田街道が通り、人や物が行き交いました。現在では、これらの街道は自動車交通に対応するため、国道1号や国道136号として整備され、地域を結ぶ重要な道路となっています。

また、南北には伊豆箱根鉄道駿豆線が敷設されており、沿線住民の日常生活に欠かせない交通手段となっています。

災害

田方平野は、過去に大きな災害に見舞われた経験があります。1930年（昭和5年）には、現在の函南町付近で北伊豆地震が発生し、多くの犠牲者が出ました。また、古くから狩野川の氾濫による浸水被害も繰り返されており、1958年（昭和33年）には狩野川台風によって甚大な被害を受けました。

自治体

田方平野には、以下の自治体が含まれています。

沼津市
三島市
清水町
函南町
伊豆の国市

脚注

関連項目

田方郡 - 田方平野周辺に位置していた郡。現在は函南町のみが残っています。

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