甲南大学体育会陸上競技部

甲南大学体育会陸上競技部

甲南大学体育会陸上競技部は、兵庫県神戸市に本部を置く甲南大学の体育会所属の陸上競技チームです。この項目では、男子陸上競技部と女子陸上競技部の双方について解説します。

概要

陸上競技部の起源は、旧制甲南高等学校時代の1923年に遡ります。以来、一世紀にわたる歴史を重ね、2023年には創部100周年の節目を迎えました。現在は、陸上競技部（男子）と女子陸上競技部の二つのパートに分かれて活動しており、それぞれが甲南大学体育会および関西学生陸上競技連盟に加盟しています。チームの象徴カラーは、情熱的なワインレッド色です。主な練習拠点としては、甲南大学六甲アイランド体育施設内に整備された、全天候型の400メートル×6コースの競技場を使用しています。

女子部の躍進

近年、特に女子陸上競技部が全国の主要大会で目覚ましい活躍を見せています。短距離走やリレー種目を得意とし、全国上位の成績を数多く残しています。

2023年には、第107回日本陸上競技選手権大会において、女子4×100メートルリレーで大会2連覇を達成したほか、100メートルで3位、200メートルで8位に入賞しました。
同年の第92回日本学生陸上競技対校選手権大会（日本インカレ）では、女子100メートルで1位、2位、3位と表彰台を独占するという快挙を成し遂げました。さらに、200メートルでも2位、4位、6位、400メートルで3位、4×100メートルリレーで優勝、走高跳で2位と、多種目で活躍しました。
2024年も、第93回日本インカレにおいて女子4×100メートルリレーで再び優勝し、3連覇を飾るなど、その勢いを継続しています。

これらの実績により、関西以西の大学としては、立命館大学や園田学園女子大学、大阪成蹊大学、福岡大学などと並び、また関東の強豪校や、かつて女子短距離界を牽引した福島大学などとも比較される、女子短距離・リレー種目における全国トップレベルの一角を占める存在となっています。

チームを支える人々

多くの選手や卒業生、指導者が甲南大学陸上競技部の歴史と現在の活動を支えています。

現在の女子部には、日本インカレ上位入賞者や日本選手権優勝メンバーである岡根和奏、奥野由萌、蔵重みう（2023年アジア選手権リレー銀メダリスト）などが在籍し、チームを牽引しています。

著名な卒業生も多数輩出しており、多岐にわたる分野で活躍しています。

男子の主な出身者には、甲南学園の元理事長を務めた進藤次郎氏や池上吉蔵氏、味の素の元社長である鈴木恭二氏といった実業界・学園関係者のほか、1936年ベルリンオリンピック代表の松野栄一郎氏（ハンマー投げ）、1952年ヘルシンキオリンピック代表の山本弘一氏（1600mリレー）、元参議院議員の石井一二氏など、多彩な顔ぶれがいます。
* 女子の主な出身者としては、かつて女子100メートル・200メートルの日本記録を保持した小島初佳氏、世界陸上競技選手権大会に複数回出場した福本幸氏（走高跳）、近年活躍した井戸アビゲイル風果氏、東京オリンピック代表の青山華依氏などが挙げられます。

指導陣では、男子100メートル元日本記録保持者であり、現在は甲南大学全学共通教育センター教授を務める伊東浩司氏が女子陸上部の監督として指導にあたっています。

定期対校戦

他の大学との交流や競技力向上を目的とした定期対校戦も伝統的に行われています。主なものとしては、秩父宮賜杯を懸けて行われる学習院大学との対校戦、関西の強豪が集う阪神四大学対校定期戦（大阪大学、神戸大学、関西学院大学、甲南大学）、そして兵庫県内の大学間で行われる兵庫三大学対校定期戦（神戸学院大学、流通科学大学、甲南大学）があります。

駅伝への取り組み

男子部においては、長距離種目にも取り組み、駅伝大会にも出場しています。1970年および1971年には全日本大学駅伝対校選手権大会に出場した実績があります。関西学生駅伝対校選手権大会では、1965年の第27回大会での4位が最高成績です。近年では、令和4年の同大会で記録審査を通過できず、本戦出場を逃したという経緯もあります。

卒業生団体

卒業生組織として、「甲南学園陸上競技部秀峰会」が存在します。秀峰会は、会員である卒業生同士の親睦を深める活動に加え、監督やコーチの部活動への派遣、在学生への就職支援など、陸上競技部の活動を多方面からバックアップしています。

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