甲突川

甲突川

甲突川（こうつきがわ）は、鹿児島県の薩摩半島を流れる二級河川であり、甲突川水系の本流です。その源流は、鹿児島市郡山町に位置する八重山（標高676.8m）の中腹にある甲突池です。そこから南東方向に流れ、鹿児島市街地を南北に分けながら、最終的には鹿児島湾（錦江湾）へと注ぎ込みます。

地理

甲突川は、鹿児島市街を縦断する形で流れており、その地理的な特徴から、古くは鹿児島城の築城の際に外堀としての役割を果たしました。また、1883年（明治16年）には、遠く離れたインドネシアのクラカタウ火山の大噴火によって発生した津波が、この川にも押し寄せたという記録が残っています。

災害の歴史

甲突川の流域は、シラス台地となっているため、シラスが川に流入しやすく、河川の断面が狭まってしまうという特徴があります。このため、過去には度重なる水害に見舞われてきました。

特に大きな被害をもたらしたのが、1993年8月6日に発生した梅雨前線豪雨災害（通称：8.6水害）です。この災害では、12,000戸以上の家屋が浸水し、五石橋と呼ばれていた橋のうち、2つが流失するという甚大な被害が発生しました。幸いにも流出を免れた3つの石橋は、現在、石橋記念公園に移設され、保存されています。

石橋記念公園に保存されている石橋

[石橋1]
[石橋2]
[石橋3]

主な支流

甲突川には、以下の主要な支流が流れ込んでいます。

山崎川
花野川
雑田川
油須木川

主な橋梁

甲突川には、数多くの橋が架けられています。以下に主な橋梁をいくつかご紹介します。

岩崎橋（鹿児島県道206号徳重横井鹿児島線）
玉江橋（鹿児島市道） - 1993年の8.6水害までは石橋でした
新上橋（鹿児島市道） - 1993年までは石橋でしたが、1993年の8.6水害により崩壊しました
平田橋（鹿児島市道）
西田橋（鹿児島県道24号鹿児島東市来線） - 1993年の8.6水害までは石橋でした
高見橋（鹿児島県道21号鹿児島中央停車場線、鹿児島市電第二期線）
高麗橋（都市計画道路高麗通線） - 1993年の8.6水害までは石橋でした
武之橋（鹿児島県道20号鹿児島加世田線、鹿児島市電第一期線） - 1993年までは石橋でしたが、1993年の8.6水害により崩壊しました
天保山大橋（国道225号）
天保山シーサイドブリッジ（鹿児島港臨港道路）

流域の自治体

甲突川の流域には、以下の自治体が含まれます。

鹿児島県
鹿児島市

並行する交通

甲突川の周辺には、以下の道路が並行して走っています。

国道328号
国道3号

流域の観光地

甲突川の流域には、以下の観光地があります。

かごしま健康の森公園
大久保利通像
維新ふるさと館
甲突川五石橋（現在は石橋記念公園に移築）

外部リンク

鹿児島県河川情報システムによる水位情報

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