畑明郎

畑明郎（はた あきお）

プロフィール

畑明郎氏は、1946年生まれの日本の環境学者です。兵庫県加古川市で生まれました。環境政策論を専門とし、大阪市立大学の教授として長年教鞭を執りました。現在は、大学を退官し、研究活動を行っています。

研究分野

畑氏の研究分野は多岐にわたりますが、特に以下のテーマに関する研究で知られています。

重金属汚染：金属産業から排出される重金属による環境汚染の実態と対策について研究しています。
土壌・地下水汚染：工場跡地や農地などにおける土壌や地下水の汚染問題に取り組み、その原因究明と浄化技術の開発に貢献しています。
科学社会学・科学技術史：科学技術と社会の関係を歴史的視点から分析し、環境問題の発生メカニズムを解明しています。
環境影響評価・環境政策：環境アセスメントの制度設計や、環境政策の有効性に関する研究を行っています。
商学：環境問題が企業経営に与える影響を分析し、持続可能な社会の実現に向けた企業の役割を提唱しています。

主な業績

畑氏は、これらの研究を通じて、多くの著書や論文を発表しています。主な著書としては、『イタイイタイ病-発生源対策22年のあゆみ』、『琵琶湖の10年 琵琶湖一周調査からみた変貌』、『金属産業の技術と公害』、『土壌・地下水汚染』などがあります。また、2007年には、その研究業績が評価され、久保医療文化研究所理事会特別賞を受賞しました。

社会活動

畑氏は、研究活動だけでなく、社会活動にも積極的に参加しています。日本環境学会の会長や日本環境会議の理事などを務め、環境問題に関する啓発活動や政策提言を行っています。また、土壌汚染や地下水汚染に関する講演活動も積極的に行い、市民の環境意識向上に努めています。

環境問題への取り組み

畑氏は、長年にわたり、環境問題の解決に尽力してきました。特に、日本における公害問題の歴史や、土壌・地下水汚染問題の現状を深く理解し、その解決策を提言しています。また、中国や韓国などのアジア諸国の環境問題にも関心を寄せ、国際的な視点から環境問題の解決に取り組んでいます。

略歴

学歴

1976年：京都大学大学院工学研究科・大阪市立大学商学部博士課程修了
1997年：大阪市立大学商学博士号取得

職歴

1976年：京都市役所（衛生公害研究所・環境保全室）勤務
1995年：大阪市立大学商学部助教授就任
1997年：大阪市立大学商学部経営学研究科教授（環境政策論）就任

受賞歴

第18回久保医療文化賞理事会特別賞

主要著書

『イタイイタイ病-発生源対策22年のあゆみ』（実教出版 1994年）
『琵琶湖の10年 琵琶湖一周調査からみた変貌』（実教出版 1995年）
『金属産業の技術と公害』（アグネ技術センター 1997年）
『公害環境法理論の新たな展開』（日本評論社 1997年）
『ファクター10-エコ効率革命を実現する』（1997年）
『環境大事典』（工業調査会 1998年）
『土壌・地下水汚染』（有斐閣 2001年）
『拡大する土壌、地下水汚染』（世界思想社 2004年）
『公害湮滅の構造と環境問題』（世界思想社 2007年）
『アジアの土壌汚染』（世界思想社 2008年）
『公害・環境問題と東電福島原発事故』（本の泉社 2016年）

所属学会等

日本環境学会（会長）
日本環境会議（理事）
環境経済・政策学会
京都大学環境衛生工学研究会
大阪市立大学経営学会
水資源・環境学会
日本科学者会議公害環境問題研究委員会（委員長）
びわ湖の水と環境を守る会（代表委員）

関連項目

土壌汚染
地下水汚染
原田正純
宮本憲一
益永茂樹
平田健正
細見正明
環境政策学
築地市場
大阪市立大学の人物一覧

外部リンク

日本環境学会
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