留萌ダム

留萌ダムについて

留萌ダム（るもいダム）は、北海道留萌市にある重要な一級水系のダムです。このダムは、留萌川水系のチバべリ川に位置しており、国土交通省北海道開発局が管理を行う国土交通省直轄の特定多目的ダムです。ダムの高さは41.2メートルで、ロックフィルダムの形式を採用しています。ダムによって作られた人造湖は「チバベリ湖」と名付けられ、水面の美しさと周囲の自然環境が評価されています。

ダム建設の背景

留萌川は天塩山地の南端から始まり、幾つかの支流を経て北西へ流れ、日本海に注ぎます。この河川はその流域で幾度となく氾濫を引き起こしており、特に1988年8月25日の洪水では多くの家屋が浸水し、3786戸に及ぶ被害が報告されました。このため、留萌川の治水対策は非常に重要とされてきました。

加えて、この地域の夏季には流量が減少し、しばしば渇水の問題が顕著になります。このことから、安定した水の供給が求められ、留萌市内における飲料水の確保も大きな課題でした。現在、留萌市では水道水を隣接する増毛町の新信砂川から取水していますが、それでは不十分なため、留萌ダムの建設は必要性が高まっていました。

2010年3月、留萌ダムは完成し、治水及び利水のための基盤が整いました。このダムの建設によって、洪水被害の軽減と水供給の安定が期待されています。

ダム管理およびアクセス

留萌ダムには管理支所が設けられており、訪れる人々にダムカードの配布が行われています。冬の期間は北海道道1068号留萌北竜線が通行止めとなるため、ダムカードは配布されませんが、他の時期では9時から17時まで配布されており、愛好者や観光客にとっての楽しみとなっています。

留萌市の中心部からダムまでは車で約20分、留萌幌糠ICからは車で約5分の距離にあります。かつて最寄り駅だったJR留萌本線の幌糠駅は廃線となっているため、現在の公共交通機関を利用する場合、沿岸バスのチバベリバス停から徒歩1.2kmの距離を歩く必要があります。しかし、運行本数が少ないため、訪問を計画する際は注意が必要です。また、冬季はアクセス道路が閉鎖されるため、訪問時には天候や交通状況も考慮する必要があります。

まとめ

留萌ダムは、地域の治水と水供給を担う重要なインフラストラクチャーです。自然環境の保全や洪水対策、飲料水の安定供給を目指し、その存在意義はますます高まっています。ダム周辺の美しい景観と共に、留萌ダムは多くの方々に親しまれています。

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