畠山義総

畠山義総：能登畠山氏を最盛期に導いた名君

畠山義総（はたけやま よしふさ）は、戦国時代の武将であり、能登の守護大名・戦国大名である能登畠山氏の第7代当主です。彼は能登畠山氏の全盛期を現出した名君として知られています。

生涯

1491年、能登畠山氏の第5代当主・畠山慶致の子として生まれました。畠山氏では内紛が起こり、第4代当主であった畠山義元が追放され、代わりに慶致が擁立されました。

1506年、義元が第6代当主として復帰したため、慶致は隠居。義総は義元の養子となり、後継者に指名されました。義元と共に京から退避した「同次郎」は義総のことで、以降在京活動が見られます。

義元と共同統治を行い、一向一揆を鎮圧。畠山家当主の権力強化により守護大名から戦国大名への脱皮に成功しました。1515年に義元が死去し、家督を継いで第7代当主となりますが、1525年までは父・慶致と共に共同統治を行いました。

義総は積極的な国作りを行い、居城を七尾の城山に移して五大山城と称される名城・七尾城を建設しました。この七尾城は上杉謙信の攻撃を1年以上耐え切り、天下でも屈指の堅城として讃えられました。

また、七尾湾と富山湾の流通を支配し、宝達金山の開発にも取り組みました。文化人でもあり、戦乱を逃れてきた公家や連歌師などの文化人を積極的に保護し、商人や手工業者にも手厚い保護を与えたため、義総治世の七尾城下町は小京都と呼ばれるほどに発展しました。

1545年5月、畠山氏本家の畠山稙長が病死。稙長は義総の息子を次の家督として迎えることを望んでいましたが、政国の抵抗により実現しませんでした。

7月12日、義総は病死しました。享年55。後を次男の畠山義続が継ぎました。

義総の時代は能登畠山氏の全盛期でしたが、彼の死後、重臣たちの主導権争いが始まり、畠山氏は衰退に向かいました。

偏諱を与えた家臣

伊丹総堅
井上総英
後藤総員
後藤総乗
神保総誠
平 総知
温井総貞
三宅総広
三宅総賢
遊佐総光

関連項目

畠山氏
畠山義元
* 畠山義続

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