番町政策研究所

番町政策研究所の歴史

番町政策研究所（ばんちょうせいさくけんきゅうじょ）は、自由民主党内の派閥であり、1956年の設立から2017年の解散までの間、多くの政治的変遷を経てきました。略称は番町研であり、派閥はさまざまな名に変遷しました。最終的には、当初の三木派から河本派、大島派、そして山東派へと移り変わり、特に山東昭子氏は自民党史上初の女性派閥領袖に就任しました。

1. 設立と初期の沿革

番町政策研究所は、戦前の立憲民政党や戦後の国民協同党といった経歴を引き継ぎつつ、重光葵が主導した改進党系議員によって結成されました。この派閥は、自由民主党の保守本流と対比される存在として「保守傍流」として位置付けられました。

2. 三木・松村派から三木派への移行

三木武夫党幹事長や松村謙三を中心に、松村・三木派として政策研究会が始まりましたが、次第に三木派として知られるようになりました。1971年には、同じ党内左派の石田博英の二日会が合流し、神話が形成されました。三木自体も「バルカン政治家」と呼ばれるなど、独特の政治スタンスを持っていましたが、後の選挙において党内の反主流派として関与しました。

3. 河本派への移行

1980年、河本敏夫に派閥を譲る形で三木派は解散、新政策研究会（河本派）が設立されました。この新たな派閥は、自民党内の他派との関係を修復し、特に積極財政を掲げていた河本の下で新たな一歩を踏み出しました。しかし、河本自身は総裁選に出馬できず、派閥内には変革の兆しが滲み出ていました。

4. 高村派・大島派への移行とその後

1995年には、番町政策研究所と改名し、その後、高村正彦が会長に就任。河本の死去後は、大島理森が派閥の指導層へと昇進し、これを受けた派閥は安倍政権を支持する一大勢力となりました。特に、2012年には安倍晋三の再選に貢献し、その後も重要な政治的役割を担ってきました。

5. 山東派時代と解散

2017年には山東昭子が派閥の指導者となり、女性の視点で自民党内での意見形成に寄与しました。しかし、同年12月には志公会との合流が決まり、政治的変化を迎えることになりました。これにより、番町政策研究所としての活動は終了し、政治的な影響力を持つ一大派閥の歴史に幕を下ろしました。

このように、番町政策研究所は日本の政治史において重要な役割を果たし、多くの政界のリーダーを輩出してきた派閥でありました。

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