登封市

登封市は、中華人民共和国河南[[省]]鄭州市に位置する県級市であり、古くから文明が栄えた地として知られています。特に、中国の名山である嵩山（すうざん）と、その山中にある少林寺は非常に有名です。これらの文化遺産を含む「天地の中央」にある登封の史跡群は、ユネスコの世界遺産に登録されています。

歴史

伝説によると、夏王朝が陽城（現在の登封市告成鎮）に都を置いたとされ、「禹都陽城」という別名も持っています。前漢の武帝が嵩山を訪れた際、崇高県が正式に設立されました。隋代には、嵩山の南に位置することから嵩陽県と改称されました。唐代には、武則天が自ら皇帝となり国号を周と変えた際、696年に嵩山に登り、この山を中嶽に封じました。それに伴い、嵩陽県は登封県に、陽城県は告成県に改称されました。金代には、登封県と告成県が合併し、登封県となりました。1994年5月30日、国務院は登封県を廃止し、市に昇格させる案を承認し、現在の登封市となりました。

地理

登封市は、河南[[省]]の中西部に位置し、五岳の一つである中岳、嵩山の南麓に街が広がっています。市域の東西の幅は約56km、南北の幅は約35.5kmです。地形は山地と丘陵が主体で、平地は少ないです。気候は温帯の大陸性気候に属しています。

行政区画

登封市は以下の行政区画で構成されています。

街道: 嵩陽街道、少林街道、中嶽街道、盧店街道
鎮: 大金店鎮、潁陽鎮、告成鎮、陽城区鎮、大冶鎮、宣化鎮、徐荘鎮、東華鎮、唐荘鎮
郷: 白坪郷、君召郷、石道郷

陽城区鎮は工業区として機能しており、登封市の東南部、市中心部から約13km離れた場所に位置しています。面積は約15km²で、6つの行政村を管轄しています。

文化・観光

登封市には、数多くの文化遺産や観光名所があります。主なものとしては以下の通りです。

中岳嵩山: 中国随一の名山であり、国家級重点風景名勝区および国家級森林公園に指定されています。多くの名所旧跡が存在し、「詩経」には「嵩高維嶽、峻極于天」と詠われています。1991年にはユネスコの支援による世界地質公園（ジオパーク）に認定されました。
嵩山少林寺: 「天下第一名刹」と称される仏教寺院で、禅宗と少林拳の本山として知られています。
法王寺: 後漢の永平14年（71年）に建立された、中国最古級の仏教寺院です。
中岳廟: 道教の寺院です。
嵩陽書院: 儒教の書院で、宋代四大書院の一つに数えられます。
* 嵩岳寺塔: 北魏時代に建立された、中国最古のレンガ塔です。

これらの他にも、市内には全国重点文物保護単位が13か所、省級の文物保護単位が18か所、県級の文物保護単位が123か所あります。また、先史時代からの文物も6,700点以上発掘されています。

舞台とした作品

嵩山少林寺は多くのアクション映画の舞台となっており、その影響は多岐にわたります。少林寺を題材とした映画作品については、関連カテゴリを参照ください。

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