登録修理業者規則

登録修理業者規則について

登録修理業者規則は、電波法に基づき、特別特定無線設備の修理に関する事項を定めた総務省令です。この規則は、電波法の委任を受けて、修理業者の登録、修理方法、記録、表示などについて詳細な規定を設けています。

制定の背景

従来、特定無線設備の修理は、製造業者やその契約業者が行うことが一般的でした。これは、修理によって技術基準適合証明の適合性が損なわれる懸念があったためです。しかし、スマートフォンの普及に伴い、故障した携帯電話端末の液晶パネルなどを修理するニーズが急増しました。このような状況に対応するため、電波法が改正され、特別特定無線設備について、技術基準への適合性を維持できる修理業者を総務大臣が登録する制度が導入されました。この制度に基づいて制定されたのが、登録修理業者規則です。

規則の構成

この規則は、以下の条項で構成されています。

第1条：目的
第2条：登録の申請
第3条：妨害を与えるおそれの少ない修理の基準等
第4条：変更登録
第5条：通知
第6条：変更の届出
第7条：修理及び修理の確認の記録等
第8条：表示
第9条：廃止の届出
第10条：公示
第11条：総務大臣に提出する書類の作成
附則

修理対象となる特別特定無線設備

特別特定無線設備は、特定無線設備の技術基準適合証明等に関する規則第2条第2項で、以下のものが規定されています。

コードレス電話
携帯電話端末
PHS端末
上記3種に無線LAN端末を搭載したもの
無線アクセス端末

修理対象となるのは、これらの機器のディスプレイ、フレーム、マイク、スピーカー、カメラ、操作ボタン、コネクタ、バイブレータ、電池など、電波の特性に影響を与えない部分に限られます。

登録申請について

登録申請を行う際には、修理方法書を添付することが義務付けられています。修理方法書には、修理の確認に使用する測定器等に関する情報や、測定器の校正計画について記載する必要があります。ただし、特性試験を外部に委託する場合は除きます。また、事業所の所在地を全て申請書に記載する必要があります。

修理時の表示

修理を行った際には、本規則別表第8号に定められた様式に従い、「登録修理」と登録番号を表示する必要があります。詳細は登録修理業者#表示を参照してください。

記録義務

修理内容と技術基準への適合確認の記録は、10年間保存することが義務付けられています。

公表事項

登録された修理業者の情報は、以下の項目がインターネットなどで公表されます。

氏名または名称
所在地
登録年月日
登録番号
修理する特別特定無線設備の範囲および修理箇所

変更登録について

登録内容に変更が生じた場合は、変更登録を申請する必要があります。変更が必要な事項は以下の通りです。

修理する特別特定無線設備の範囲
特別特定無線設備の修理方法の概要
修理された特別特定無線設備が技術基準に適合することの確認方法の概要

その他関連事項

特別特定無線設備は、電気通信事業法における特定端末機器にも該当するため、同法においても修理に関する規定が存在します。また、端末機器の技術基準適合認定等に関する規則にも登録修理業者に関する規定があります。

関連情報

登録修理業者
特定無線設備の技術基準適合証明等に関する規則
技術基準適合証明
端末機器の技術基準適合認定等に関する規則
登録修理業者制度 総務省電波利用ホームページ

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