白い巨塔 (2019年のテレビドラマ)

白い巨塔

『白い巨塔』（しろいきょとう）は、2019年5月にテレビ朝日系列で放送された、岡田准一を主演とする特別ドラマです。本作は山崎豊子の名作を原作としており、テレビ朝日の開局60周年を記念した5夜連続ドラマスペシャルとして制作されました。これまでに6度目のドラマ化となる本作は、原作者山崎が2013年に亡くなった後初の作品であり、令和元年の元号改元後に放送された初めての大作でもあります。

物語の概要

本作の舞台は浪速大学医学部で、財前五郎という准教授が主人公です。財前は腹腔鏡手術専門の天才外科医であり、その実力から自信家という面を持ち合わせています。物語は、彼が控訴審を終えた矢先に膵臓癌であることが判明し、治療に挑む様子を描いています。彼は過去の医療訴訟をめぐる事件に巻き込まれ、自分自身の病気と向き合いながら多くの人々との関係に悩む様子が描かれます。

主要キャスト

主要キャストには、岡田准一のほかに、松山ケンイチが財前の同期であり内科医の里見脩二として、また沢尻エリカが財前の愛人、花森ケイ子を演じています。財前の教授である東貞蔵を演じる寺尾聰も重要な役割を果たし、医療現場を舞台にした激しい人間関係が物語を盛り立てます。

複雑な人間模様

『白い巨塔』では、登場人物たちの人間模様が非常に重要です。財前と里見は同じ大学で働きながらも、その価値観は対照的です。財前の実力主義に対し、里見は患者の立場を最優先に考えます。この対比が物語に緊張感をもたらし、視聴者に深い印象を与えます。さらに、財前を取り巻く教授陣や家族との関係も複雑で、権力争いや嫉妬、愛情が交錯します。

現在の状況

ドラマは放送終了後、テレ朝動画などでオンデマンド配信されたものの、出演者の不祥事により現在は配信が停止されています。また、Blu-rayおよびDVDは延期があったものの、最終的には2020年9月に発売されることが発表されました。

『白い巨塔』は壮大な医療ドラマであり、過去の作品と同様に人間の命や倫理を問うテーマが展開されます。主人公の財前は、業界の厳しい現実と自分の病気を通して、最終的に何を選ぶのかを考えさせられる仕上がりとなっています。視聴者は、現代の医療現場や人間の本質に迫る物語を通して、多くのメッセージを受け取ることができるでしょう。

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