白保台一

白保台一（しらほ たいち）

1942年8月3日、沖縄県八重山郡竹富町に生まれた白保台一は、日本の政治家としてその生涯を捧げました。2013年2月18日に70歳で亡くなるまで、衆議院議員を3期、沖縄県議会議員を3期務め、沖縄の政治と発展に大きく貢献しました。

生い立ちと学歴

白保台一は、琉球政府立八重山高等学校を卒業後、日本大学法学部法律学科に進学し、法律の専門知識を習得しました。この学びが、後の政治活動における彼の礎となりました。

沖縄県議会議員としての活躍

白保台一は、沖縄県議会議員として那覇市選挙区から3期にわたり県政に携わりました。在任中には、翁長雄志氏や糸数慶子氏といった有力な政治家と対立する場面もありましたが、県民の生活向上に尽力しました。

国政への挑戦と衆議院議員としての活動

1993年、白保台一は公明党公認で第40回衆議院議員総選挙に沖縄全県区から立候補しましたが、次点で落選しました。しかし、1996年の第41回衆議院議員総選挙では、新進党公認で沖縄1区から立候補し、念願の初当選を果たしました。その後、新進党の分党を経て、新党平和の結成や公明党の再結成にも参加し、政治活動を続けました。

2000年の第42回衆議院議員総選挙では、自民党の下地幹郎氏とコスタリカ方式を採用し、下地氏を比例区に、自身は小選挙区から公明党候補として出馬し、2回目の当選を果たしました。また、同年8月には沖縄開発庁政務次官に就任し、沖縄の発展に貢献しました。

2003年の第43回衆議院議員総選挙では、下地幹郎氏が自民党を離党したため、公明党公認、自民党推薦という形で立候補し、下地氏との直接対決を制し、3期目の当選を果たしました。しかし、2005年の第44回衆議院議員総選挙では、再び下地氏との対決となり、惜しくも敗れ、議席を失いました。

その後の活動

2007年4月、沖縄県選挙区での参議院補欠選挙で候補者として名前が挙がりましたが、公明党副幹事長として統一地方選挙に専念するため、出馬を辞退しました。その後、公明党沖縄県本部顧問を務め、2011年4月には沖縄県立博物館・美術館の館長に就任し、文化振興にも尽力しました。

公約と実現

1993年の衆院選初立候補時、白保台一は「沖縄にJリーグチームをつくる」という公約を掲げ、当初は冷笑を買いましたが、1999年にはサッカークラブチーム沖縄かりゆしFCが結成され、2003年にはFC琉球が発足し、公約は10年越しに実現しました。白保台一の死去後、2013年には沖縄初のJリーグ参入クラブが誕生しました。

晩年は、国連諸機関の沖縄誘致や御茶屋御殿の文化財保存などを訴え、沖縄の発展と文化継承に力を注ぎました。

白保台一は、2013年2月18日、肺炎併発のため70歳でその生涯を閉じました。彼の情熱と行動力は、沖縄の政治とスポーツ、文化の発展に大きな足跡を残しました。

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