白元

株式会社 白元（はくげん）とは

株式会社白元は、かつて防虫剤、脱臭剤、化粧品、殺虫剤などを製造販売していた総合日用品メーカーです。 業界屈指のロングセラーメーカーとして知られていましたが、2014年に民事再生法の適用を申請し、アース製薬の傘下となりました。

創業から事業譲渡まで

1923年、創業者の鎌田泉が防虫剤・防臭剤の製造販売を開始したのが始まりです。1950年に株式会社へ改組し、1953年には看板商品となる蛍光染料「白元」を発売。その後は防虫・防臭分野へ事業を拡大しました。

1972年には液体靴下止め「ソックタッチ」を発売したことを機に、社名を現在の「白元」に改称。パラジクロルベンゼン系衣服用防虫剤「パラゾール」、冷蔵庫用脱臭剤「ノンスメル」、使い捨てカイロ「ホッカイロ」、ピレスロイド系衣服用防虫剤「ミセスロイド」、保冷枕「アイスノン」など、数々のロングセラー商品を世に送り出しました。

2001年からは大正製薬からの商標貸与により殺虫剤事業に参入。キング化学や大三を傘下に収めることで、衛生用品・入浴剤事業にも進出しました。

しかし、その後は競合激化などから経営が悪化。カイロ事業を興和に売却したり、住友化学に第三者割当増資を実施するなど経営改善に努めましたが、2014年5月29日に民事再生法の適用を申請しました。その後、民事再生スポンサーとしてアース製薬が選定され、同年9月1日付で白元の全事業はアース製薬の完全子会社である白元アース株式会社へ譲渡されました。

事業譲渡後も白元は清算手続を進め、2016年9月30日に法人格が消滅しました。

主な製品

白元が発売していた主な製品は以下の通りです。

防虫剤
ミセスロイド
パラゾール
きものしょうのう
除湿剤
ドライ＆ドライ
殺虫剤
ワイパア
ゴキブリゾロゾロ
脱臭剤
ノンスメル
使い捨てカイロ
ホッカイロ
保冷剤
アイスノン
その他
ソックタッチ
快適ガードプロ（マスク）
セペ（生理用品）

これらの製品のうち、カイロ製品などを除くほとんどの製品は、白元アース株式会社に引き継がれています。

沿革

1923年：鎌田商会として創業
1950年：株式会社鎌田商会を設立
1953年：蛍光染料「白元」を発売
1972年：株式会社白元に社名変更
2014年：民事再生法の適用を申請、アース製薬の傘下へ
2016年：法人格消滅

関連項目

アース製薬
エステー
興和
* 大正製薬

まとめ

白元は、防虫剤や脱臭剤などの分野で多くの人々に親しまれてきた企業でした。民事再生という形で幕を閉じることになりましたが、そのブランドと製品は白元アース株式会社に引き継がれ、今も私たちの生活の中で生き続けています。

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