白坂昌棟

白坂昌棟（しらさか まさむね）

白坂昌棟は、戦国時代から安土桃山時代にかけての武将で、北原氏、そして後に島津氏の家臣として活躍しました。

生涯

白坂氏は代々北原氏に仕えており、昌棟は踊の地頭および横川城主を務めていました。しかし、永禄2年（1559年）に北原氏の家督と領地が日向の伊東義祐によって奪われ、さらに永禄5年（1562年）には飯野城主・北原兼孝が伊東義祐に殺害されるという事態が発生します。これに対し、昌棟は伊東義祐に従うことをよしとせず、薩摩の島津義弘に接近しました。

昌棟は、自らの領地を島津義弘に献上し、その家臣となる道を選びました。島津家臣となった後は、真幸院吉田の地頭に任じられ、その手腕を発揮しました。また、文禄・慶長の役では、三人の息子と共に朝鮮へ渡海し、戦場での活躍を見せました。

晩年は加治木へ移住し、その子孫は薩摩藩の加治木衆として存続しました。白坂昌棟は、激動の時代を生き抜き、主家を替えながらも武将としての務めを果たし、その子孫が薩摩藩に貢献するなど、歴史に名を刻みました。

補足

白坂氏が代々仕えた北原氏は、日向国を拠点とする一族であり、戦国時代には伊東氏との勢力争いを繰り広げていました。その中で、白坂昌棟は北原氏の重臣として、地域の安定に尽力していました。しかし、北原氏の衰退に伴い、昌棟は新たな道を模索し、島津氏に仕えることとなります。

島津氏は、戦国時代末期に九州を統一し、江戸時代には薩摩藩として幕府の要職を担うなど、日本の歴史において重要な役割を果たした大名です。昌棟が仕えた島津義弘は、島津家の中でも特に勇猛果敢な武将として知られ、数々の戦でその名を轟かせました。

文禄・慶長の役は、豊臣秀吉によって行われた朝鮮への侵略戦争であり、多くの武将がこの戦いに参加しました。白坂昌棟も、島津家の一員としてこの戦いに参加し、武功を挙げたと考えられています。

加治木は、薩摩藩の重要な拠点の1つであり、多くの武士が居住していました。白坂昌棟の子孫が加治木衆として存続したことは、彼が地域社会に深く根ざした存在であったことを物語っています。

まとめ

白坂昌棟は、戦国時代から安土桃山時代にかけての動乱期を生き抜いた武将であり、主家を替えながらも、その才能を発揮し、歴史に名を刻みました。北原氏の家臣として領地を守り、島津氏の家臣として戦場を駆け抜け、その子孫は薩摩藩の発展に貢献するなど、その生涯は激動の時代を反映するものでした。

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