白峰駿馬

白峰駿馬（しらみね しゅんめ）

白峰駿馬（1847年6月17日 - 1909年4月1日）は、幕末から明治にかけて活躍した武士、そして実業家です。 彼は、激動の時代を駆け抜け、日本の近代化に貢献しました。初名は鵜殿豊之進といいました。

生涯

1847年（弘化4年）に長岡藩士・鵜殿瀬左衛門の三男として生まれました。幼少の頃から武士としての教育を受け、1862年（文久2年）に江戸へ出て、異父兄である鵜殿団次郎を通じて知り合った勝海舟の門下生となります。勝海舟のもとで、彼は西洋の学問や思想、そして海軍の知識を学びました。

1864年（元治元年）、長岡藩を脱藩し、神戸海軍操練所に参加します。しかし、神戸海軍操練所が解散すると、坂本龍馬が結成した亀山社中・海援隊に加わり、太極丸の船将として活躍しました。龍馬暗殺直後には、殺害現場である近江屋に駆けつけたといわれています。海援隊では、長崎を拠点に貿易や運輸などの事業に携わり、日本の近代化に貢献しました。

明治維新後、1869年（明治2年）には菅野覚兵衛と共にアメリカ合衆国へ留学し、ラトガース大学やニューヨーク海軍造船所にて造船術を学びました。彼は最新の造船技術を習得し、日本の海軍力強化に貢献することを目指しました。1874年（明治7年）に帰国すると、海軍省の主船寮主船小匠司に就任し、洋式帆船である白峰丸（200トン）を建造しました。これは、日本の造船技術の向上を示すものでした。

1878年（明治11年）に海軍省を辞職し、白峯造船所を経営します。彼は、民間企業として日本の造船技術の発展に貢献しました。造船所では、船舶の建造や修理を行い、日本の海運業を支えました。

1909年（明治42年）2月2日、勲六等瑞宝章を授与されました。同年4月1日に63歳で亡くなりました。墓所は青山墓地にあります。

白峰駿馬を描いた作品

伝記
『続・ある海援隊士の生涯 白峰駿馬の生涯』佐藤寿良
小説
『竜馬がゆく』司馬遼太郎
『朝星夜星』朝井まかて

参考文献

『慶應義塾五十年史』

脚注

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