白川城

白川城（しらかわじょう）

白川城は、福島県白河市藤沢山に位置する日本の城跡です。別名として搦目城（からめじょう）、または結城白川城（ゆうきしらかわじょう）とも呼ばれています。2016年（平成28年）には「白川城跡」として国の史跡に指定されました。白河市内には、日本100名城の一つである白河小峰城が存在するため、区別のために「白河城」と呼ばれることはあまりありません。

歴史

白川城は、中世に白河荘を拠点として陸奥国南部を支配した白河結城氏の居城でした。1189年（文治5年）、結城朝光が源頼朝から白川の地を与えられたことが始まりとされています。その後、結城朝光の孫である結城祐広が、1289年頃にこの地に移り住み、白川城を居城としました。

築城の正確な年代は不明ですが、『白河風土記』（1805年（文化2年））には、「列封略伝等も祐広を白川城跡の始めと記しぬ」とあり、白川城が結城氏の本拠であったことが記されています。室町時代には、奥州南部から北関東にかけて勢力を拡大しましたが、1510年（永正7年）に惣領の結城政朝が一族の小峰氏によって追放される事件（永正の変）が起こり、小峰氏の血統による新たな白河結城氏が成立しました。この頃、結城氏の本拠は白川城から小峰城に移ったとされています。また、1575年（天正3年）には、小峰義親が宗家の義顕を追放した際（天正の変）に本拠が移されたという説もあります。

1590年（天正18年）の奥羽仕置によって、白河結城氏は改易となり、約400年に及ぶ南奥支配は終わりを迎えました。白河結城氏の衰退と共に、白川城は廃城となりましたが、正確な廃城年代は不明です。

発掘調査

2010年（平成22年）から2015年（平成27年）にかけて、白河市教育委員会による発掘調査が実施され、14世紀から16世紀の遺構や遺物が確認されています。これらの調査によって、白川城の歴史がより深く理解されるようになりました。

文化財

2016年（平成28年）10月3日には、「白川城跡」として、国の史跡に指定されました。これにより、白川城は歴史的価値が認められ、保護されることになりました。

参考文献

金子誠三・山田茂 2000『図説白河の歴史』、郷土出版社、「白河結城氏の本拠　複雑な縄張りの白川城（搦目城）」ISBN 4-87663-483-1
白河市 2001『白河市史 第4巻（資料編1）』、白河市、「白川城（搦目城）跡」

関連項目

日本の城一覧

外部リンク

白川城跡 白河市
* 白川城跡 白河観光物産協会

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