白浜久

白浜久（しらはま ひさし）は、1957年3月18日生まれの日本のロックミュージシャンです。福岡県出身で、その音楽キャリアは多岐にわたります。最もよく知られているのは、ロックバンドARBのギタリストとしての活動ですが、それ以外にも、ソロアーティスト、ベーシスト、作詞家、作曲家、音楽プロデューサー、さらには「Pandars Label」の運営者としても活動しています。

生い立ちと初期の活動

西南学院大学文学部に在学中、白浜はTHE MODSの前身バンドであるTHE MOZZでギタリストとして音楽活動を開始しました。大学卒業後は、法務教官として非行少年の教育に携わるという異色の経歴を持っています。

ソロ活動とARBへの加入

1985年、白浜はソロアルバム『NONFICTION』でデビューを果たしました。その後、1986年にARBに3代目ギタリストとして加入し、バンドの音楽制作にも大きく貢献しました。ARBでは、『ONE and ONLY DREAMs』（1986年）、『ROCK OVER JAPAN』（1987年）、『PAPERS BED』（1988年）、『SYMPATHY』（1989年）の4枚のアルバムに参加しています。ARBでの活動と並行して、ソロ活動も継続的に行っていました。

ARB解散後と多様な活動

1990年にARBが解散した後、白浜は福山雅治のデビューアルバム『伝言』をプロデュースするなど、プロデューサーとしての才能も発揮しました。2001年から3年間は、木暮武彦（元レベッカ）が率いるサイコデリシャスのベーシストとして活動。2004年には、ARBの元ギタリストである田中一郎、斉藤光浩と「三色丼ツアー」を開催し、その後、田中一郎とのユニット「一久」も結成、不定期でライブを行っています。2006年には、オーストラリアの民族楽器ディジュリドゥと和楽器を融合させたグループ「和豪」を結成し、ギタリスト、作曲家、プロデューサーとして活躍しました。

近年の活動

2008年、白浜は斉藤光浩をギタリストに迎え、H.Shirahama Projectを再始動。2010年には、斉藤光浩プロデュースによる12枚目のソロアルバムをリリースしました。また、ソロプロジェクトと並行して、尺八、箏、三味線とのコラボレーションを小学校や文化イベントで披露しました。

2010年、Mid-Atlantic Song Contest (U.S.A)で3曲が同時受賞し、SAW（ワシントンD.C.作曲者協会）の会員に。2011年には、同コンテストで日本人初の優秀賞を受賞。プロデュースした中島えりなの作品も最優秀賞を獲得しました。2012年には、自身の作品が同コンテストで最優秀賞を受賞。この頃から、介護のため福岡で暮らす時間が増え、九州でのライブ活動も多くなりました。

その他の活動と人物像

2014年以降も、小山卓治とのツアーや、故郷福岡での記念ライブ、岡野雄一とのジョイントライブなど、精力的に活動を続けています。また、2019年には、榎本高、西川貴博、多田暁、扇田裕太郎らを率いて白浜久プロジェクトを始動させ、フジロックフェスティバルにも出演しました。

白浜は、時任三郎、真田広之、福山雅治など、多くのアーティストに楽曲を提供し、福山雅治、EBI（UNICORN）、ARBなど、さまざまなアーティストのプロデュースも手がけています。


ARBの初代ギタリストである田中一郎とは、幼少期からの親友であり、ディジュリドゥの演奏もこなすなど、多彩な才能を持っています。

また、左利きでありながら右利き用のギターを使用する事も特徴です。2007年には、テレビ番組に元法務教官として出演し、少年法について語るなど、音楽以外の分野でも活躍しています。

ディスコグラフィー

白浜久のソロアルバムには、『NONFICTION』（1985年）、『CHILD IN TIME』（1986年）、『SHIRAHAMA HISASHI』（1987年）、『90'S PARADOX』（1991年）、『COLOR OF MY LIFE』（2000年）などがあり、ARBのメンバーとしては、『ONE and ONLY DREAMs』（1986年）、『ROCK OVER JAPAN』（1987年）、『PAPERS BED』（1988年）、『SYMPATHY』（1989年）などに参加しています。また、サイコデリシャスのアルバムにもベーシストとして参加しています。

白浜久は、その卓越した音楽性と幅広い活動を通して、日本の音楽シーンに大きな足跡を残しているミュージシャンと言えるでしょう。

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