白眉可汗

白眉可汗（びゃくびかがん）

白眉可汗（? - 745年）は、東突厥第二可汗国時代の可汗であり、阿史那氏最後の可汗となりました。可汗となる前は白眉特勤（はくびテギン）と呼ばれていました。名は鶻隴匐（こつりょうふく）です。

生涯

判闕特勤の子として生まれます。

744年、バシュミル部、ウイグル部、カルルク部の3部族が烏蘇米施可汗（オズミシュ・カガン）を殺害し、その首を唐の都へ送りました。これにより、白眉特勤鶻隴匐が白眉可汗として即位し、バシュミルの頡跌伊施可汗（イルティリシュ・カガン）と対立します。

その後、ウイグル部とカルルク部は頡跌伊施可汗を殺害し、ウイグル部の骨力裴羅（クトゥルグ・ボイラ）を擁立して骨咄禄毘伽闕可汗（クトゥルグ・ビルゲ・キュル・カガン）としました。

745年、唐の玄宗は王忠嗣に命じて、左阿波達干の11部を撃破させました。同年、白眉可汗は殺害され、その首は唐の都へ送られました。毘伽可汗の妻であった骨咄禄婆匐可敦が帰順したため、玄宗は彼女を賓国夫人としました。

白眉可汗の短い治世は、東突厥第二可汗国の終焉を象徴するものとなりました。周辺部族の台頭と内部抗争が激化する中、彼は阿史那氏の血統を繋ぐことができませんでした。

参考資料

『旧唐書』
『新唐書』
* 佐口透・山田信夫・護雅夫訳注『騎馬民族誌２正史北狄伝』(平凡社、1972)

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