白茂線

白茂線（ペンムせん）について

白茂線は、朝鮮民主主義人民共和国の両江道白岩郡にある白岩青年駅から、咸鏡北道の茂山郡に位置する茂山駅までを結ぶ重要な鉄道路線です。この路線は、その長さが約191.7kmに及び、高原地帯を通り、標高1700m以上の地域まで走行しています。現在、この鉄道は27の駅を有し、そのうちの両端の2駅も含まれています。

鉄道路線の特徴

列車は762mmの軌間を使用し、白岩青年駅から楡谷駅までは直流3000Vで電化されていますが、全体としては複線区間は存在しません。白茂線は、1930年代に日本の統治下で建設された鉄道を原型としており、その後も改修や改名を経ながら運行を続けています。

歴史的背景

白茂線の歴史は1934年に遡ります。最初に開業したのは白岩駅から山羊台間で、この年の9月1日がその記念の日です。次いで1935年には山羊台から延岩までの区間が開通し、1936年には延岩から楡坪洞間が、1939年には楡坪洞から延社間が開業しました。1944年の12月1日には、延社から茂山間が開通し、ついに全線が開通しました。

1945年以降には、いくつかの駅名が変更され、白岩駅は白岩青年駅に、咸北新章駅は新章駅に、咸北文岩駅は頭岩駅に、そして新陽駅は三楡駅に改称されました。これにより、地域名と駅名がより明確につながる形となりました。

1991年8月24日には白岩青年駅から楡谷駅間が電化され、鉄道の利便性が向上しました。

駅に関する情報

白茂線には複数の駅が設置されていますが、一部は現在では廃止されています。上境坪駅（상경평역）は、下黄土駅から楡坪洞駅の間にあったもので、廃止されたときは白岩青年駅から90.1kmの地点に位置していました。また、下境坪駅（하경평역）も同様に、白岩青年駅基点96.1kmの場所に存在しましたが、現在は廃止されています。さらに、咸北新章駅（함북신장역）や篤所駅（독소역）も、いずれも他の駅間にあったものの、現在は運行が停止されている状況です。

参考文献

この鉄道路線に関する詳細な情報は、国分隼人の著書『将軍様の鉄道 北朝鮮鉄道事情』（新潮社、2007年）に記されており、北朝鮮の鉄道事情やその歴史についての理解が深まります。白茂線は、朝鮮民主主義人民共和国における重要な鉄道の一部として、その歴史や役割を今でも果たしています。

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