白銀義方

白銀 義方

白銀 義方（しろがね よしかた）は、1893年（明治26年）5月18日に生まれ、1957年（昭和32年）11月25日に没した、大日本帝国陸軍に所属した軍人です。最終的な階級は陸軍中将でした。功四級の勲等を受けています。

経歴

白銀義方は山口県の出身です。若くして軍人の道を志し、1915年（大正4年）5月には陸軍士官学校の第27期生として卒業しました。さらに、軍の最高学府である陸軍大学校へ進み、1923年（大正12年）11月には第35期生として卒業しています。陸軍大学校を卒業したことは、将来の幹部候補生としてのエリートコースに乗ったことを意味しました。

1937年（昭和12年）7月、彼は第三師団の参謀に任じられ、勃発した日中戦争（支那事変）の戦線へと出動することになります。第三師団参謀として、上海方面から南京へと進む作戦に深く関わりました。特に、上海郊外の大場鎮や、激しい市街戦が展開された蘇州河沿いの敵陣地の突破に参画し、戦果を挙げることに貢献しました。そして、同年12月に行われた南京攻略戦にも従事し、その陥落に立ち会いました。これらの戦いにおける功績は、後のキャリアにも影響を与えました。

1938年（昭和13年）3月、白銀は陸軍歩兵大佐に昇進すると同時に、陸軍習志野学校の教官に転じました。この学校は、毒ガスなどの化学兵器や細菌戦といった特殊な戦技に関する研究や教育を行う機関であり、彼はこの分野に関わることになります。同年7月には、陸軍の教育・訓練全般を司る教育総監部の第五課長に就任し、軍全体の教育方針策定に関わる要職を務めました。1939年（昭和14年）3月には、部隊指揮官としての重要なポストである歩兵第三十一連隊長に着任しました。そして、1940年（昭和15年）3月には再び陸軍習志野学校の教官として勤務することになりました。1941年（昭和16年）3月には陸軍少将へと昇進し、将官の階級に進みました。

将官となって間もない1941年（昭和16年）12月には、陸軍習志野学校の校長に就任しました。これは、化学戦教育のトップとしての地位を占めたことを意味します。1944年（昭和19年）2月には化兵監（かへいかん）に転じました。化兵監は、陸軍における化学兵器や化学戦部隊を統括する、より専門的かつ責任の重いポストでした。同年6月には陸軍中将へと昇進し、陸軍の要職を歴任する将官としての地位を確固たるものとしました。

陸軍中将昇進後の1944年（昭和19年）7月、彼は留守第五十一師団長を務めました。そして、太平洋戦争末期の1945年（昭和20年）4月には、本土防衛を目的として編成された第百五十師団の師団長に親補されました。彼は師団長として水戸の地に赴き、迫りくる本土決戦に備えるべく陣地の構築や部隊の訓練など、防衛体制の強化に尽力しました。しかし、戦闘を交えることなく、同年8月に終戦を迎えることとなります。

終戦後の1947年（昭和22年）11月28日、連合国軍総司令部（GHQ）の指令に基づき、公職追放の仮指定を受けることとなりました。これにより、公職から追放されることとなり、軍人としてのキャリアは事実上終了しました。

栄典

白銀義方は、1938年（昭和13年）10月13日に勲三等瑞宝章を受章しています。

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