白露

白露（はくろ）

白露は二十四節気の第15に位置づけられ、おおよそ毎年9月8日頃にあたります。これは、太陽の黄経が165度に達する瞬間と一致し、暦の上ではその日付が白露の日とされています。この節気は太陽の動きに基づく定気法と、冬至からの経過日数による恒気法という2つの観点から理解されており、恒気法の場合は9月6日ごろに相当します。

季節の変わり目

白露は、大気が徐々に冷え込み始め、夜間の温度が低下することで露が生じる時期として知られています。『暦便覧』では、陽の気が弱まり、陰の気が重さを増し、露が白く輝く様子が描写されています。この白い露は、自然界の季節感を強調し、農業や日々の暮らしにおいても重要なシグナルを提供します。

日付の考察

白露の日付は、天文学的な瞬間を基に算出されていますが、日本と中国では時差があるため、具体的な日付に差異が生じます。2024年の白露は9月7日に該当し、グレゴリオ暦による白露の日付は17世紀から24世紀にわたって変遷が見られます。特に、白露の日は9月7日や9月8日となることがほとんどで、1931年以前は9月9日に設定されることもありました。また、稀に9月6日になる年も存在します（例：2088年、2092年、2096年）。

七十二候について

白露の期間には、七十二候が設けられ、自然の変化をより細やかに感じ取ることができます。

• - 初候

- 草露白（そうろ しろし）: 草に降りた露が白く輝く日本の風景を示します。
- 鴻雁来（こうがん きたる）: 鴻雁（がん）が飛来し始める様子が観察される中国の伝承です。

• - 次候

- 鶺鴒鳴（せきれい なく）: 鶺鴒が鳴き始める音が聞こえる時期。
- 玄鳥帰（げんちょう かえる）: スズメやツバメが南へ帰っていく風景を反映しています。

• - 末候

- 玄鳥去（げんちょう さる）: スズメたちが再び南方へ去ります。
- 群鳥養羞（ぐんちょう しゅうをやしなう）: 多くの鳥たちが食べ物を蓄える動きがあります。

前後の節気

白露は、処暑の後、秋分の前に位置しており、夏の終わりから秋の始まりへと移行する重要な節気となります。これにより自然の変化を感じ取ると共に、農作物の獲れる時期や収穫の準備を行うためのタイミングともされています。

このように、白露は自然界の変化と人々の日常生活との間に深い関わりを持つ時期であり、古くから多くの文化で意識されてきました。

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