百々綱家

百々 綱家（どど つないえ）

百々綱家は、戦国時代から江戸時代初期にかけて活躍した武将です。彼の本名は後に安行（やすゆき）と改名され、通称は越前守です。彼の一生は、政治の変動や武将としての活動の中で織りなされています。

生い立ちと家系

彼は天文17年（1548年）に誕生しました。父の京極秀綱は上総介と呼ばれ、彼の時代に近江国犬上郡百々村に居を構えて百々氏を名乗りました。綱家は、初め織田信長に仕官し、その配下での生活をスタートさせています。

織田信長への仕官

綱家は信長の家臣として、武士としてのキャリアを積み重ねました。しかし、1582年の本能寺の変で信長が亡くなると、彼は羽柴秀吉に従い、山崎の戦いに参戦しました。この戦が彼の運命を大きく変えることになります。見事な戦功を挙げたことで、秀吉から近江国内での6,000石の知行を与えられ、直轄領における代官としての地位を得ました。さらに、このときに従五位下の越前守に叙任されます。

織田秀信の家老に

彼のキャリアが進展する中で、天正年間の終わりには秀吉により木造長政と共に、信長の嫡孫である織田秀信（三法師）の家老に任命されます。1592年、豊臣秀勝の死去を受けて、秀信が美濃岐阜城主となる際、綱家は文禄の役での増援の一部として朝鮮に渡り、そこで新たな友人を得ました。

関ヶ原の戦い

1598年に秀吉が亡くなると、綱家は彼の遺物を受け取りますが、翌年の関ヶ原の戦いで、秀信の家臣たちの意向に流されつつも西軍に与する決断をします。彼の支持を受けた秀信ですが、戦況は次第に厳しくなり、8月22日に岐阜城が攻撃を受けることになります。東軍の大名たちが進軍してくる中で、綱家は戦闘で負傷を負い、城防備において困難な状況に直面します。

最期と余生

岐阜城の落城が避けられない中、秀信は自害したいと申し出るも、家臣たちの説得により高野山での蟄居生活を余儀なくされます。関ヶ原の戦い後、綱家は浪人となり、後に山内一豊に仕官し、安行と名を改めます。彼は土佐藩で初めは浦戸城に居を構えましたが、新たに高知城の縄張りを行うことになります。

その後、彼は家康の命で篠山城の石垣普請に参加しようとしたものの、病に倒れて亡くなりました。享年は62歳で、彼の戒名は高岳院覚爺安信です。彼の生涯は、戦国時代の激動を象徴するものであり、多くの人々に記憶されています。

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